
…ところで「救われる」ってことで連想してしまったけど、日本だといまだに椎名林檎に救われてる子っていっぱいいるんだろうなって思いますね。そりゃーいつ聴いてもモロにJ−POPで耳障りな亀田誠治のプロデユースに言いたいことは山ほどあるぜよ!けどさ、こうやって毎回出すたびにヒット・チャートに名を連ねてるってことは、日本中であんま音楽興味ない子でも椎名林檎は耳にしてるわけでしょ。そんでヘッドホンつけて大音量で聞いて気持が解放されて、今日を頑張る子っていっぱいいると思うですよ。授業でリクエストしてても、毎年各クラスに必ず熱狂的なファンっているし。そんで、リクエストって無記名なんだけど、どの子が椎名林檎がリクエストしてるのか、一発でわかるのね(この商売長いもんで…)特徴はとにかく頑張ってる子。暗くはないんだけど、なんか自分の全てを学校生活では放出しきれてない感じ。なんかを内に秘めてる感じはして、それでも周りを傷つけたりしないで頑張ってる感じの子、に多い(偏見じゃなくて本当にそうなんだって)。どっちかというと椎名林檎が好きっていうより、「椎名林檎が好きな子」が好きなのかもしれないオレ(とか言いながら椎名林檎ほとんど買ってるんですけどね)。
…でも、あれだけ洋楽聴き倒して、地位も金もある人がナイジェル・ゴドリッチやデイヴ・フリッドマンとかにプロデュース頼むのなんて簡単じゃないですか。それをあえてやらないでJ−POPの土俵で結果出してるのって、彼女なりの「決意」だよなって感じがして。あと、最近減ったけどクレジットに「声ヴォイスと激怒ピアノ」とか「惨劇プログラミング」とかさ、今回のシングルの歌詞でも「然様なら」で「さようなら」とか…ぶっちゃけ「ちょっとイタい」じゃないですか。でも倖田來未とかもそうだけど、カリスマって多かれ少なかれ「ちょっとイタい」んじゃないかなって。そういう引き受け方って潔いよなって。本人がテレビに出てインタビュー答えたりすると、すごい気ぃ遣って明るくしゃべってんのがありありと見えて、いまだにハラハラしちゃうんですけど(結局はファンなんです…)。
…なんか褒めてんのか貶めてんのかわからなくなってきましたが、このニューシングルは本当にひさびさ…東京事変「遭難/ダイナマイト」シングル以来の素晴らしさです。1曲目の「この世の限り」はいっさいディストーション・ギターも変妙なアレンジもなし、ディズニーランドでかかりそうなくらい超ビッグバンド・アレンジのジャズ。2曲目の「錯乱」にいたってはまるで LECI BRANDAOのようなジャズ・サンバ。双方のファンに怒られることを承知でいえば、1曲目がクボタタケシさん、2曲目を須永さんがかけてもおかしくないほどの出来映えです。このシングルも完全に「買い」です。 |