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運営方針の具体化


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教頭の職務で大切なことは,校長を補佐することです。何を補佐したらいいでしょうか。その一番大切なことは,運営方針を具体化することです。大森修氏から学んだことを紹介します。



教頭職にあるものの必読書として『みんなで考える共生時代の学校づくり』(明治図書)があります。
この本は小野庸子校長と大森修教頭とによる共著です。(正確には編著)
特に教頭職にある私にとって,大森修氏の論文は非常に役立ちました。

大森修氏が,教頭として重要視していたのが次のことです。

 校長の学校運営の方針を、日常の教育活動として個別に具体化し,それらを連動させる。

そして、上記のことをシステム化させています。

(1)学校運営の方針を貫く考えを抽出する。
(2)公務分担者の企画が(1)を貫いているかどうかという観点で調整する。
(3)だれが担当になってもできるように企画書としてまとめる。

その上で具体的に次のことをしています。

(1)個々の教育活動の状態や進行状況,問題点,改善点などを調査し,検討する機関を設置する。
(2)この会議には校長,教頭も参加する。

この機関が各学校では,「企画委員会」「運営委員会」「主任会議」「部長会議」等と呼ばれているものだと思います。
要するに一種の「チェック機関」です。
しかし、大森修氏のポイントは,「校長も教頭も参加する」という一項目があることです。
校長,教頭が参加することによって,「情報の集約における一元化」が図られるということです。
もし、校長・教頭が参加せず,実施されるとしたらどういう事態が生じるでしょうか。
学校と言う組織体の中に二重構造が生じます。
「チェック機関」が、意思決定機関となり,校長より権限を振るうことが生じるかもしれません。
このことを防ぐためにも校長・教頭が参加することがいいわけです。