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第3号 教頭の職務とは・その2

■これからは、文体を常体にしていく。常体のほうが敬体より頭が働くんです。

■校長先生が示された12年度の重点は二つである。
1.「ふるさと自然学習」の年間指導計画の改善と各教科との関連を意識し た授業実践の改善・工夫
2.地域・父母と連携し児童の内面発達に配慮した生徒指導の充実
 この二つについては、教頭通信の第一号でも紹介した。
 今回は、この重点の2に関わることで、生徒指導のことについて書いてみることにしよう。

■二月の初めから風邪をすっかりこじらせ、5月の頭までずっと咳をしていた。
 この間、私は2度ほど中標津の病院にも行った。市販の咳止めもずっと飲んだりもしていた。しかし、なかなかよくはならなかった。
 一度目、若い女性の医者からは原因は何とも言われなかった。
 レントゲン写真を撮り、血液検査をして、咳止めを飲んでいれば治るでしょうなどと言われた。
 2週間たってもよくならなかったので、また病院に行った。
 今度は違うお医者さんで中年の男性の医者だった。
「これは、風邪をこじらせて、喘息ではないけど喘息のようになった風邪です。そんな風邪もあるのです」と断定的に言われた。
 私は、「なるほど」と納得し、重い病気ではないことにほっとした。
 しかしそれからも、咳の出るのは軽くなることはあっても、咳が完全にとまることはなかった。
 そして、四月の後半、もう5月になろうとしているとき、北海道新聞を何気なく読んでいると、「風邪をこじらせてから、咳が止まらないのですけど、どうしたらいいでしょうか」という読者からの健康相談が載せられていた。
 その相談に札幌の医者が答えている。
 私は、自分のことを言われたのではないかと思うくらい興味をひきつけられ、その医者の答えを読んだ。
 その答えを読んで私はビックリした。
 咳が止まらないのには、原因が三つ考えられるというのである。
 一つが喘息のようになってしまったもの。
 一つが、胃液逆流症という聞きなれない症状からくるもの。
 そして、もう一つは忘れてしまったが、咳が止まらない原因としては風邪以外のことが考えられるということが書いてあった。
 つまり、風邪だけが原因ではなく、胃の調子悪さからくるものがあるというのである。
 これにはビックリした。
 簡単に言えば、咳止めではなく、胃薬を飲めば治るのである。
 特に胃の調子悪さからくる症状として、咳のほかに胸が痛いというのが書いてあり、私も胸が異常に痛くなることが今年になってから何度かあったのである。
 思い当たることもあり、私の咳が止まらないのは、胃が原因であったかもしれないと私は思っているのである。

■生徒指導のことを書こうと考えていたのに何故私は「咳」のことについて書いたのか。それは、生徒指導でも同じことが言えるからである。
 例えば、授業に集中できない子、いわゆる落ち着きのない子がいたとしよう。
 私たち教師はともすればその原因をその子の性格に問題があるのだとしがちである。だから、その子を叱り性格を直せば落ち着いて授業に参加できるようになると考える。
 しかし、本当にそうだろうか。原因はいくつか考えられるのではないだろうか。
 脳そのものに障害があるかもしれない。鼻や耳に病気を持っていて、それが原因しているのかもしれない。家庭に問題があり、十分な愛情が与えられていないのかもしれない。
 そうした、数々の観点から事実を集め、判断を下していかなければならない。
 その上で指導の方針が生まれてくるのである。