加茂 寛介 of 社団法人 中標津青年会議所

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理 事 長 所 信



第 3 7 代 理 事 長

加 茂  寛介
kamo hiroyuki


【はじめに】
3.11を我々、日本人は心に刻み込んでおかねばならない。
日本は世界で最も文明の進んだ先進国の一つでありながら、巨大地震を未だ予知する事はできず、堤防も防潮堤も巨大な津波にいともたやすく乗り越えられ、人々や家々を、そして街全体が一瞬にしてのみこまれた。我々の思っていた豊かさが一瞬で崩れ去り、更には利便性、効率性を支えてきた原子力システムが、あの時を境に恐怖の源泉となっている。
 その一方で、我々が光を見出したのは、自らの犠牲を顧みず自分たちの責任を果たそうとした人々の存在である。互いに乏しきを分かち合い、助け合う被災者たちの「絆」であった。被災自治体の長たちから、最初に口を突いて出た言葉は、全国からの支援に対する感謝であるし、家を失い、職を失い、肉親まで失った被災者の人々が発したのは「ご迷惑をおかけしました」と謝罪の言葉である。私はこれらの言葉に返す言葉を見出す事が出来ない。
 今回の大震災で我々が学んだ事は、日本が経済発展とともに、グローバリゼーションのもと国際化していくなか日本人の良き習慣や、社会通例、伝統、精神性など多くのものが希薄になりつつあると思われたが、我々、日本人には気高く雄々しい民族性が今も脈々と受け継がれている事をあらためて再認識する事が出来た事だろう。
文明がその失敗を糧とする事を信じ、なお物質的な豊かさと利便性を追求しつつ、文明の限界を知り、自然に謙虚になる事によって、豊かさや幸福の尺度を変えた生き方を切に願う。

【意志あるところに道は拓ける】
  私たち(社)中標津青年会議所は、長きにわたる歴史や伝統を受け継ぎ、それを時代に沿った形で進化させながら日々活動を続けております。日々の青年会議所運動の中では様々な困難が立ちはだかり、思わず立ち止まってしまう事もあります。立ちはだかる困難に対し自分で限界を作ってしまうのではなく、「なんとか成功させる方法はないか」と頭を働かせ、協力してくれる仲間と共に、強い意志のもと自分たちの掲げた目標に向かい進んでいかなければならないのです。
 青年会議所運動だけでなく、仕事やあらゆる事に対しても確固たる意志と信念を持ち、自分自身が行動しなければ決して道は拓かれません。また、チャレンジする事のない者にはチャンスさえ巡ってこないのです。
これからの時代を築かなければならない私たちこそが、強い意志と信念を持ち続け、自分たちの力で道を切り拓いていかなければならないのです。

【地域との協働まちづくり】
  高い理想を抱き素晴らしい事業や活動を計画しても、それを実行する事が出来なければ、それはただの『絵に書いた餅』になってしまいます。さらに市民に理解、賛同を得られなければ我々の自己満足でしかありません。
 また、私たち青年会議所が事業計画を立てる際にも様々な問題が持ち上がる事があります。そのような時、市民の方々や行政と協働する事が今以上にできたなら、我々、青年会議所だけでは実現の難しい計画も実現可能に近づくのではないかと考えます。市民の方々や行政と手を携え活動していくためには、私たちの活動が自己満足であってはなりませんし、多くの方々に賛同していただけるものでなくてはなりません。また、多くの方々から理解と賛同を得るためには、まず私たち青年会議所から様々な事を提案し行動を起こさなければならないと考えます。
 これからの青年会議所運動は、地域の方々や行政とのネットワークをより一層強化し、一団体や行政だけがまちづくりを進めていくのではなく、まち全体で自分たちの住む地域を盛り上げていく事が必要であると考えます。
【未来のために】
  ゆとり教育の見直しがされつつある現在において、青年会議所も青少年育成について真摯に取り組む必要があると考えます。
 これからの社会を担っていく子供たちに対し、私たちは本当に『大人の背中』を見せる事が出来ているのでしょうか。いくら理想を掲げ子供たちに訴えたとしても、自分たちがそれを実行していなければ『大人の背中』を見せる事はできないのです。「青少年は社会を映す鏡」と言われるように、青少年問題は大人社会の反映でもあります。まずは大人自身が社会のルールを守らなければなりません。
大人は、青少年に対し、社会には基本的なルールがあること、その社会に積極的にかかわる役割と責任があること等を自らの行動を通して教えていかなければなりません。まさに「大人が変われば子どもも変わる」。大人も子供も、一人ひとりが、「生命を大切にする」「お互いを思いやる」「感謝する」「努力する」「公共のルールやマナーを守る」など、時代が変わっても忘れてはならない大切なことを改めて確認し、青少年が持つたくましく成長する力を発揮できるよう、段階に応じた支援をしていくことが大切です。

【結びに】
  いつの時代も「青年」とは、自分自身では説明がつかない不安と不満を持ち、その充満したエネルギーの捌け口を求めているのではないだろうか。おぼろげになりつつある夢や理想に再燃の灯を灯したいがために日々悩み、共に分かち合える仲間と膝を交えながら活路を見出そうとしている。しかしながら、多くの青年は自分の内にある不安と不満から目をそむけ、悩むことを避けるため、さして人生を豊かにする事もない娯楽に興じ、日々、退屈に過ごしている。そして、不遇な環境の改善を何者かに依存する事で、自らの活路を絶ってしまっている。果たして、それはこれら多くの青年自らが望む姿なのだろうか。
私は決してそうではないと思う。得体の知れない閉塞感や疲弊感から早々に脱却し、大いなる期待感に胸を躍らせ、同志と呼ぶにふさわしい仲間と共に日々躍動し、たたえあい、魂の歓喜を共有したいと人知れず望んでいるはずだ。
この世に生をうけた全ての人々に平等に与えられる、一生に一度のこの青年期。私は自らのこの機会に、不安や不満に恐れず「美しき青年期」を創りだしたいと思う。

2012年度社団法人中標津青年会議所スローガン

『 自らの魂を拓け “一瞬も一生も美しくあるために” 』