text by Seino

 どーも清野です。今年転勤だとさんざん言いふらまいときながら、なぜかいまだにおります(笑)。とうとう別海高校も赴任12年目となりました。使えない教員のクズっぷりを全開にして、長々と居ついておりますが、今年度も担任やりつつも、ハリウッドスタッフも頑張らせてもらいますので、よろしくお願いします。

 というわけで、3月26日(土)は自分の中では勝手に「さよならレギュラーパーティ」と思ってたつもりが「普通にレギュラーパーティ」となりましたが、どうでした?いやー本当手前味噌で申し訳ないんですけど、かなりよかったんじゃないかと自負しとるんですが。ひさびさにハリウッドらしく最後はドシャメシャな盛り上がりで終わったし。初めて来られた釧路からのお客さんにも「いつもこんなに楽しいの?」と嬉しいこと言っていただいたりして。もちろんゲストの GAWA さんと森脇さんの素晴らしいプレイと人柄、 (絶対次のパーティ行かせていただきます!)、そしてわざわざあの場に来てくれたお客さんの温かい協力があってこそ(本当いいお客さんばっかりだった…)の成功だと、心より感謝申しあげます。本当にありがとうございました!あ、ちなみにこの報告は嘘じゃないですから。それはあの場に居たお客さんには充分わかっていただけると思いますが。ホラ、よくあるじゃないですか。パーティのBBSで「最高のパーティでマジヤバい!」とか「自分を忘れるほど一体感が云々」とかって。あれって結構嘘ですから。だって、わりと自分らもそうしたパーティにぷらっと行ったりもしてるんですよ。でも、客として自分達がそのパーティに行った時、だいたいそんなBBSで言うような盛り上がりを見せてたことってまずないですよ。まあ、それは集客的に厳しいのが理由だったりする時は、しょうがないないし、自分達もその辛さはわかるんですけど…。でももっとヒドい時なんてそういってるパーティの明らかにピークの時なのに、客は俺達しか踊ってなくて(おい!)、他のお客さんもスタッフもみんなカウンターや出入り口でダベってたりとか普通にありますもん(大体「最高の一体感」の真っ最中になんでメール打てんのかもよくわかりませんが…聖徳太子?)。というわけで、このコラムの本題なんですけど…いや、これ言っていいのかなぁ…。

 いやー俺ね、パーティのBBSってダメなんだわ。ていうか…パーティにかぎらず、ほとんどのBBSがダメなんだけどさ、特にパーティのBBSって生理的にダメ。なんで受けつけられないかっていうと…あのー、これ本当に言っちゃっていいのかな?…とにかく凄く気持ち悪いのよ!あのさ、個人のメールで「マジハンパない」とか「○○君超ウケる」とか「私このパーティ皆勤賞」とかは勝手にやってくれていいんだけど、これは一応、公に個々の意見として、公開されるわけでさ、全く知らない他者の視線にさらされるっていうことを覚悟の上で発表してるってことを本当にわかってんのかなって思うのよ。俺、そうしたページ持つパーティの中にも、いい人が沢山いるの知ってるから、今、心を鬼にしてこれ書いてんですけど。 

 だって、こんな最果ての地のパーティで、たかがHPのコラムですら、ダメ出しとか普通にあるよ、マジで。これが対外的にどう影響するかとか話したりして。でも、それは別にオダってるわけでも、大げさなことだとも全然思わない。むしろ当り前のことだと思って、シコシコ書き直してたりするんですけど(さすがに書き直してるときは腹立ちますが)。だってHPで発表するって決めたからには、それだけの覚悟がなきゃ、やってる意味ないじゃん。「全然知らない他者に出会うために作っている」=イコール「全然知らない人に勝手に批判されることもある」っていうのをある程度は覚悟しないと、そもそも作る必要なんてない。実際毎月このHPを更新日に欠かさずチェックしているけど、一回もパーティ来たことないっていう人も俺知ってるしね。でも、そういう人がいてこそHPが存在する意義もあると思うんだけどね。そりゃ実際に行ってみないとパーティはわかんないよって言うとちょっとカッコイイし、確かにそれもある面では真実なんだけど、それがもし内輪で閉じてることの言い訳に過ぎなくて、全くパーティなんか知らないよっていう人に対しても、なんとかしてわかりやすくプレゼンしようとする意志、って言えばいいのかな?それすらもないんだったら、そんなHPは今すぐやめた方がいいと思う。あ、勿論、ウチらのHPだって実際にパーティに来てくれてるお客さん達に対して、あとからの追体験してもらう&今後の予定を知ってもらうってのが、一番の意義です。どこのHPであろうと目的はウチらと同じだと思ってます。やっぱ、実際にわざわざ金払って来てくれて、しかも楽しんでいってくれるお客さんは絶対的にかけがえのない財産、ですから。勿論それが一番の最優先。で、そこからまた話戻るんだけどさ。

 さっき言ってた書き込みによくある「○○君超ウケる云々」ってあるじゃない?で、その○○君にあたる人って、十中八九そのパーティのDJかスタッフなんだよ。ウソだと思ったら確かめてみて。本当にそうだから。これが何を意味するのかというと、どう考えてみても「私はスタッフやDJと仲が良い(イコール、私はただの客ではない)」というアピールをしたいとしか、思えないのさ(違うかな?違う解釈のある人いたら、教えてください)。だとしたら、やっぱりどうしても言いたいんだけどさー、

 お客さんはお客さんであることが感謝される所以ではないの?

 スタッフと仲良いからとか、自分もよそのパーティでDJやってるからとか、そんなことはお客さんであるアナタにとって、何の付加価値もないのさ。仲良い人はそりゃ行くだろうけど、でも行ったらその時点で、アナタは大切な「お客さん」なんです。決して「スタッフ」ではない。たとえば、ウチのスタッフの山本や中澤や奥山が別のパーティやることにして、それに俺がチケット売るのに協力したり、機材搬入を手伝ったりしたとしても、そのパーティでの自分は「お客さん」であるというのと、全く同じ話で。あまりにも当然の話にして、わからない人には全くわからない話かもしんないんだけどさ(前にも使ったなこのフレーズ)。

 なのに、なんで、ある種の人達は口を揃えて「とにかく私はただの客じゃない!絶対に、ただの客じゃない!」ってアピールするのに必死なのかって言ったら「ただの客よりもスタッフに近い方が上」だと考えてんじゃないかとしか思えないのさ(違うかな?違う解釈のある人いたら、教えて下さい)。だとしたらだよ、そんなのさ、もう、ふーざけんじゃねーったら、ふーざけんじゃねー(桜樹ルイ)だよ。

 このモノも情報も行き届いた現代の日本で、今どき「その場所で体験しないと価値がわからない」なんていう限定条件がある時点で、パーティというのは(一見新しい楽しみ方に見えるけど)、その実すごく古典的な芸能なんだと思う。「演者」が同じ人であっても、「その場の雰囲気」によって結果が全然違ってくるという点では、本当に小さい演芸場でやってる寄席とかに近いんじゃないかと思う。すなわち「場を作る人」と「その場を楽しむ人」という明確かつ厳格な一線がそこにはある。だから、場を作るスタッフは必死になって成功させようと努力するわけで(毎回パーティ前にどんだけテンパって、全部終わった後にどんだけホッとするか、主催したことのある方々は皆知ってますよね)。そして、その場を構成するためには「その場を楽しむ人」が絶対不可欠であって、だから、お客さんは「お客さん」であるからこそ感謝されて、尊敬される。しかしさっきから、なんでこんな当ったり前なことクドクド書いてんのかね、俺も。そんなことほとんどの人がわかってんのにね、本当にゴメンナサイね。

 もうこういったことは書かないだろうから、ついでに言ってしまうけど、いろんなDJがいろんな音楽をそれぞれの価値基準の中で選んで、お客さんとのせめぎ合いの中でさらに鍛えて、絞り込んだものを、自分の表現として発信してるわけじゃん。ウチらはシロートだから、何言われてもしょうがないけど、例えばプロのDJ( or ミュージシャン)の表現に対して「好き(いい)」とか「嫌い(よくない)」って言葉は、本当はそれ相応に重いはずなんだ。表現っていうのはそれを生業にしてる人にとって、本当に抜き差しならないとこで発信してるわけでさ。それを「たかが好き嫌いじゃん、なに小難しいこと言ってんの」っていう人、これは極めて個人的な意見なので、無視してくれていいけど、そういう人は今すぐ音楽聞くのやめてほしい。実はそれぐらいに俺は思ってる。

 じゃあ「好き」なら何でもいいのかっていうと、それもまた違うと俺は思う。よく「楽しみ方は人それぞれの勝手じゃん!」って言う人いるよね。けど、たとえば「○○さんが好き」って言ってるAさんがいたとします(○○さんには自分の好きな人を、たとえばデヴィッド・ボウイさんでもテイ・トウワさんでもグランドマスターフラッシュさんでもいいので、勝手に入れてみてください。)。で、Aさんは、実際その○○さんのパーティ( or ライヴ)に行きました。けど、その○○さんが発してる音も、流れも、表情も見ないで、仲間と振り付け合わせてキャハキャハ笑ってんのが、Aさんの「お楽しみ方」だとしよう。そして、もし隣に、同じようにそのDJ( o rミュージシャン)が好きなBさんがいて、そのBさんは踊りつつも、一生懸命、その一挙一動と音を追いかけていたとしたら、Bさんは、自分のすごく大切にしているものを、Aさんの「お楽しみ方」によって、なんだか小馬鹿にされたような、自分の大切なものを踏みにじられたような気持ちになるだろうなって、ちょっと想像すればわかることだよね。いや本当に失礼な話だけど、もしAさんがBさんに、その場でブン殴られたとしても(助けるとは思うけど)、可哀想だけど仕方ないと思う。いや、大袈裟な話じゃなくて、ライブハウスだって、つい最近までそんなの日常茶飯事の事だったと記憶してるけど(俺も東京スカンクスのライブで殴られたし)。そりゃ殴っていい、なんてこれっぽっちも思わないよ。俺ケンカ弱いし。「楽しみ方は人それぞれの自由」だって、基本的には俺もそう思う。パーティだってなんだって「皆で仲良く」が一番いいに決まってる。少なくとも周りを不快にさせるより、その方がいいに決まってる。けど、もし、そういうことが起こったとしたら、それは自分自身が(ちっぽけなものでも)信じている価値に「殉じる」って点で俺はBさんの行為を否定する気、一切ないけどね。

 だから、自分はひとりの「お客さん」であるときも(ま、ハリウッド以外のパーティは全部客なんですが)、「お客さん」としてしっかりプライドを持って、楽しみたい。そんで、自分が重くとらえてるものに対して、後ろ足で砂かけられるようなマネされたら、やっぱり、それを拒否したい。パーティの最中なのに。音なんて聞いてる場合じゃない!踊ってる場合じゃない!とばかりに大本営発表みたいな絶賛BBSを必死に打ってる人は、自分自身を安売りしすぎだと思う。すごく勿体ないと思う。自分の好みに忠実でありたければ、自分自身に対しても厳しくなければいけないと思う。とか、そう言ってる自分がスタッフの中で一番フニョフニョして軟弱野郎なんですけどね。だからこそ、こうして、このような事柄に関して、いちいち文章書いて、みなさまにご説明申しあげる役割を担うことに、いっつも、こう、人生的になってると思うですけども…。

 そんなわけで、逆にこの何年かで、例えば今回の GAWA さんや森脇さんは勿論のこと、釧路や根室、中標津や帯広や北見でも頑張ってる素晴らしいオーガナイザーや、「まず自分が楽しむこと」を一番に心掛けてる本当に良いお客さん達ともたくさん巡り逢えたし、そうした人達とは本当つながっていきたいなぁと、切に、切に願ってるわけです。今回もそうだけど、本当に皆「ちゃんとしてるなあ!」と思ったし、にも関わらず、最終的にはとても大きな心でお客さん( or オーガナイザー)を信頼しているところが、我が身を振り返って「それに比べて俺は全然ダメだなぁ…」とか深く反省させられたりもして。

 今回、「なぜウチらのHPがBBSをやらないのか」というネタで書け!と言われたのですが、、余談ばっかりになってしまってゴメンナサイ(なんかこれ、いたずらに敵を増やしてることになってないか?)。まあ、でも人口1万5千人の別海町で世代交代しながらも10年近くひーこら言ってパーティ続けさせてもらって、お客さんの温かい支援を受けつつも、ここまでこれたんだから、これぐらいのことは言ってもいいですよね?そんなわけで、BBSは今後も一切やりません!その代わりと言っちゃあなんですが、シロートのパーティにしては珍しく即時更新も続けてますんで、是非いつでも覗いてみてください。(とか言ってる俺がいっつも〆切破ってんですけど)あ、それから、メールは本当大歓迎なんで。凄く有り難く思ってるし。 逆にそうした「お客さん」なら、実際来てくれても、もしその時にウチらがしょっぱいパーティやったとしたら自分の気持ちに正直である分、ハッキリ拒否すると思うしね。そうしたお客さんに「ダメだった」って言われたら、本当にすごく申し訳なく思うし、絶対に次はちゃんとしよう!って問題点を話し合ったりするし(打ち上げもするけど、真面目な反省会議とかもしてんです、毎回)。そうした互いの切磋琢磨…というとカタくて申し訳ないんですけど、お互いに「ちゃんと緊張しよう」って感じが近いでしょうか?本当そんな気持ちでいますんで、今後もご愛顧を。

 前半で「こんな場末のHPのコラムですら、対外的な反響を考えてダメ出しとか普通にある」と書きましたが、もしこのコラムが、このまんま掲載されていたとしたら、まあそれは、対外的な反響はもちろん充分に考慮した上で、なおかつスタッフの総意のもと、これでオッケーが出ましたということで(いきなり責任転嫁かよ!)、だから、どっちかというと、ひとつの提案みたいな気分です。「なんだコノヤロー!別海のくせにいちびんなよ!」っていう反響があれば、それでもうこのコラムが果たす役割として、充分です。そしたら地域ごとの今後一層のより良いパーティへと反映されていくとも思うんです。よそ者の分際で、申し訳ないんですけど、よそ者だからこそ言わせてもらえば、道東ってまだまだ東京の真似じゃない、「こいつらオモロい!」ってパーティをこれからでも全然開拓できる余地が沢山、主催者にもお客さんにもあると勝手に思い込んでるんですよ(だって皆キャパが広いもん!それは本当にそう思う)。だから安易なとこに落ち着いてしまうんじゃなくで、ハリウッドだって、まだ全然足りてないし、お互いにバリバリ意識して「なにくそ!」って、向上していきたいって…これってやっぱオダってますかね?別海町だから?でもすごく周りに愛情注ぎまくりながらも、それでも心を鬼にして今回は言ってみました!だからって別海高校になぐりこみに来たりしちゃイヤよ。

 それにしても、この文字数本当におさまるのかな。次回からは、本当にもう、こんなバカみたい長く書くのはヤメます。今回はゴメンナサイね。それでは皆さんさよなら〜(これ、本当に載るのか?大丈夫?)

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