text by Yamamoto

  ここ別海もようやく桜が咲き乱れる季節になりました。お久しぶりです。みなさんお元気でしたでしょうか。私のコラム担当はおよそ半年振りでございます。ええ、誰も楽しみにしていない事くらい承知の上です。例えば清野のコラムが少年ジャンプの中の「ドラゴンボール」だとしたら私のは「ジャングルの王者ターちゃん」くらいのほんの箸休めの気持ちで読んで頂けたら幸いです。中高年ならわかるのです、綾小路きみまろです。


 さあ何について書こう。近頃とても疲れていてなかなか座持ちのいいネタにはありつけません。ホント疲れてる。どのくらい疲れているかというと、テレビブロスとザ・テレビジョンを間違えて買ってきて「レモンかよ!」とか、買ったタバコを自販機の中に忘れて、帰宅してから気付いたとか、コンビニを出て車に乗り込むと全く別の車で「オレの車カーナビついてたっけなぁ?」って真面目に考えたとか、ベッドでうっかり違う女の名前を口に出してしまったりとか(ごめん、最後のは幻想)。すごいでしょ?ちょっと危ないニュアンス含んでるでしょ?


  そんなんですから、ネタねぇなぁ、なんて思ってましたが、ありましたよそう言えば・・・・・・ユーミンのコンサート行ってきたですよ!今ユーミンて変換したかったのに「ユー民」ってなっちゃったですよ!
  噂には聞いていたけどやっぱユーミンのコンサートは金のかけ方がハンパじゃない!セットからして「これどうなってんのよ!」っていう訳の分からない巨大なオブジェだらけ。何かドラクエというかラブホというか…わっ天井から凱旋門みたいの降りきた!わっコーラスの人、カブに乗ってきた!なんてのっけからニカウさん状態で圧倒されまくってしまい、もうその時点で7,350円のチケット代の元は取れたって感じなんですけど、やっぱり歌姫は違いますよ。ホンモノは。見た目は「もう閉経しちゃった人」みたいでも、MCが以外に下手でも(曽我ひとみさんみたいな・・・失敬!)やっぱりあの歌詞にあの声が乗った瞬間の客を黙らせんばかりの破壊力ったらないですよ。松田聖子の『瞳はダイアモンド』のカヴァーとか『雨の街を』なんて圧巻の一言。固まったよ。悪いけど。そしてビックリしたのは、さっきまで前掛けしてたお母さん達と、ウインドブレーカーとスラックスでアクティブにキメたお父さん達のはしゃぎっぷり!もう立ちあがって跳ねるわ踊るわの狂喜乱舞!終盤の『青春のリグレット』、『DESTINY』のフロア・キラー・チューン(笑)連打の盛り上がりっぷりには「これパーティーでかけようかな…」なんて真面目に思っちゃったりして。


  その細部にいたるまで計算されつくしたプロフェッショナルなステージングに、「ユー民」と化した僕が何となく思ったのは、「自分が45歳くらいになった時の日本のポップス界にユーミンになれてるシンガーソングライターは誰一人いないだろうな」と。宇多田関やKen's Barがその時代にもまだ生き残っていて、世代を超えてフレッシュであり続けているとは到底思えないんですよね。それ寂しくないですか?ま、そんな心地よい余韻も終演後のトイレに「えぶぃ〜で〜♪」と鼻歌まじりに入ってきたイカしたお父さんに台無しにされましたけど(なんで平原綾香?)。


  とまあそんなわけで後日、TSUTAYAでニューアルバムを借りてきた何ともわかりやすい僕ですが(買えよ)、何か『これぞカーステ仕様!』みたいな金持ちサウンドで全然ダメ!(手ででっかく×)・・・・・・・ユーミンはコンサートに行こう!

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