text by Watanabe

ウルリー牧場看板

 コニチワ、イベントの際いつもキャッシャーの方で陣取っております、お金に癒される渡邉です。

 今回初コラムをやらせてもらうんですけど、その理由は告知の方を見ていただいたらお分かりだとは思うんですが「大竹伸朗と別海」展を我が家(ウルリー牧場)にあるゲストハウスにて行うことが決まり、なぜ?どゆこと?と思いの多数の方へ大竹さんとウルリー牧場の関わりや今回の経緯などダベってみたいと思います。

 まずウルリー牧場のウルリーに引っかかりを感じている方が多数いると思われるんですが、これを説明するには37年前の話になります。当時、東京電力山岳会に所属していた渡邉東二(meのパパ)と友人二人で試される大地北海道へ試されに行こうとなり、都会生活を脱出し酪農への新規就農をしたのち牧場名を、フランスで山に遭難した時にウルリーという女神の名を大声で叫ぶと助かると言われているウルリーを引用(パクッた)訳であります。


大竹さんが牧場敷地内に残した作品

 そして創設から5年、当時は脱サラし農業というのが物珍しかったらしくウルリー牧場は音楽雑誌「ローリングストーン」に掲載され、そのルポ記事を高校卒業前の授業中に見ていた大竹さんが何を思ったか、「絵描き志望、飯と布団があればよし、そちらにいってもよいか?」という手紙を牧場に送り、3ヶ月後に「よいよ」と返事を送り返したところ、通っていた武蔵野美大を休学し、東京から30時間かけ別海に降り立ったわけであります。それから9ヶ月間、牛の糞掃除と子供たちのおしめ替え、徹夜麻雀などなど過酷な毎日を過ごす合間に、目標である美術への創作意欲は失せることなく眼に止まった時間を書き留め、その作品を現在まで保管していたという訳です。

 牧場生活が終わった後でも大竹さんは非常に義理堅い人で、連絡はもちろん個展を開く時や作品集を送っていただいたりなど、今でも4,5年には一度かならず別海に遊びに来てもらい交遊をしていただいております。ありがたいことなによりですな。


今回の会場である牧場内ゲストハウス

 そして去年も来ていただいた時に、東二が隣の高橋さんのおじいちゃんに手伝ってもらいながらサイロ(牛の飼料施設)と家裏の林を木材にして作っていたゲストハウス(100%ウルリー)を見て、今月から行われる東京都現代美術館「大竹伸朗 全景  1955-2006 」展と同時進行でウルリー時代の作品をここで展覧会として出したいと思われたそうです。本当にありがたい。

 いつも大竹さんと話をしていると思うのが、飾らない知的なスナック大好きオジサン、これだけの名声を手にしても「アヤヤかわいい、『桃色片思い』いいじゃん」とか言えちゃう50代の人です。もしこれを期に興味をもった人がいたら嬉しいので是非展覧会遊びに来てください。ウルリーTシャツ販売します。お一人様二枚まで、問答無用。

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