こんなモノを見たり聞いたり<2003年>※ダラダラ書いてます。

 

◎トワイライト<CD> 浜崎貴司

浜崎貴司に出会えて、本当に幸せだと言いたい。ありがとうと言いたい。
そんな1枚でした。なんかもう、すごくすごく優しいって思ったCD。
「元気とかパワーをくれる!」というのでなく、「少し笑えるようになれる」という感じ。
凹んでる気持ちを、ふわっと楽にしてくれる感じでした。

「トワイライト」「夏祭」は、切ないんだけど、それでいて優しい。
寂しさとか、切なさとか、傷みとか、それを共感する感じが
ヒトリで抱えてるモノの重みをやわらげてくれるのかもしれない。なんて(照)。

あとウタダヒカルちゃんの「光」をカヴァーしてるんですが、これがまた良い!
ヒカルちゃんの歌とハマザキの歌では歌詞の印象が全然違う。
「真夜中に」って言っても、きっとヒカルちゃんの見る真夜中の光と
ハマザキの見る真夜中の光じゃ全然違うんだろなあってそんな感じ。
なんていうかハマザキのほうが、もっと夜が深くて、闇が濃くて
光はヒカルちゃんのほど明るくはなくて
だけどその光が暗い濃い闇の中では、なにより優しくあたたかく思える…オイラはそんな印象を受けました。
「もっと話そうよ」の部分とかもね。
ヒカルちゃんのは、もっとおしゃべりしよ、コトバを交わそうって感じで、キュートだなあって感じ。
それがハマザキになると、アタシと関わって、アタシと交わってって感じ。
すごい切ない。きゅーっとなる。

(2003.12)

 


 

◎マンハッタン・ラブストーリー <TVドラマ> TBS系列

いやークドカン作品は好きなんですが、これハマリました。ハマリまくった!
クドカン仕立ての恋愛ドラマは、恋愛ドラマじみてなくて
それでいてちゃんとラブストーリーだったと私は一票をとうじたい(笑)。

赤羽ちゃんの恋愛がイチバン身を投じやすかったみたいでした。
なんか共感要素多かったっす。
蒲生っちがオンナだった!ていうのは
夜10:00放送TBS系恋愛ドラマとしてはスゴイなあと思いましたが(笑)
それ以降きっちりオンナノコとして扱ってたのが好感。
きっちりオンナノコしてた蒲生っちはかわいかったです。

そしてオイラのイチオシは井堀先輩!いやーサイコウっす。大好き。
なんだろうなあ。なにがいいんだろう(笑)。
あの忌憚ないモノの言い方が好きなんだろなあ。
「交尾してもらえよ〜」は名文句だと思う(って、それどうよ・笑)
赤羽ちゃんと井堀センパイの距離感がホントうらやましいくらい好きだったです。

(2003.12)


 

◎ユーリ・ノルシュテイン作品集 <映画> 監督:ユーリ・ノルシュテイン

ロシアのアニメーション作家、ユーリ・ノルシュテインの作品集。
「砂糖のCM」は、何回見ても好きだなあ。あの砂糖のボリボリした音がなんかいい。
「話の話」も何回か見たけど、これは何回見てもちょっと怖い。
オオカミとか動きカワイイんだけど、なぜか、なぜだか怖い。
映像的にも黒とか灰色とかそういう色が印象的なんだけど
それだけでない寂しい、暗い、怖い…そういう「闇」の部分が背中合わせにある印象。
「外套」初見。コレが今回1番好きだったなー。
老人の寒がる様子とか、身につけてるものを脱ぐしぐさとか、その1つ1つにすごく魅了されやした。
「あおさぎと鶴」も好き。好きなのに、お互い意地をはっちゃう2羽。
だけど好き、みたいな、そのやり取りになんともくすぐられました。
「狐と兎」は絵画的な紙芝居的な絵のつくりがいいなあ。兎の表情がすごくキュートでした。

(2003.11)


 

◎座頭市 <映画> 監督:北野武

映画は娯楽というならば、まさにコレぞ娯楽でしょう!な作品。
「映画を観る」って、そうじゃない楽しみ方もあるけれど、
娯楽とするなら「はぁぁぁ楽しかったぁ。」それでいい。それで十分。

時代劇という枠をちょっと曲げて、でもちゃんと時代劇っぽい楽しさもある。そんな感じ。
多少荒さや雑味があったとしても、要所要所しめるべきとこでしめてるから気にならない。
ココがおーざっぱだって、ココがしっかりしてるからいーわ。
みたいな、その緩急具合がなんともアタイ好みでございましたの。


岸部一徳さん、ああもう岸部一徳さんっっ。
キタノ監督はマジ岸部兄のとらえ方が巧いっと思います。
「その男、凶暴につき」の時も思ったけど、
岸部兄のカッコよいとこ、コミカルなとこ…持ってる魅力をちゃんと見てるなーという印象。
コドモをあやすとこ、浅野忠信演じる浪人の腕見極めるとこなんか大好きです。
あと岸部兄の声好きなんですが、あの声の持つイイ響きをちゃんと知ってるって感じ。
だからキタノ映画だと岸部兄の声の魅力も堪能できるのですじゃ。ありがとうキタノ監督!(笑)

役者北野武もかーっこよかったぁぁ。
目を開けた時の市の顔にくらっとくらくらっと。カーッコいいぃぃぃ!
あの眼球は、市のビジュアルにぴったりハマってたと思うです。

あとタカさんもよかったです。ちょっとオマヌケなんだけど人の良さがにじみでてた。

そしてそして朝倉さんも御出演!嬉しかった〜(>_<)
朝倉さんの御着物姿に弱い自分も再確認(笑)。見惚れてました。えへ。

(2003.9)


 

◎river <映画> 監督:鈴井貴之

雑。
前作「man−hole」と対極にある作品。ということだそうなのだけど
警官、観覧車、下水道…幸せだったり苦悩だったりが
それぞれが微妙にリンクしてるという設定はオモシロいなあとは想うけど、
前作の心理描写のきめこまかさとも対極なの?と思うほど、なんか荒い。

私達が何かを感じるにしても、
そのヒトのことが伝わってこなきゃ感じられないんだけど、その辺が伝わってこない。

「友達だと想ってたから許せない」
ってコトバがしみるほどのトモダチにみえないって、そもそもダメでしょ?(苦笑)。

「鮭は子孫を残して力尽きる。川に戻ってくることは死を意味する」
も、ああなるほどね。と想った反面、でも鮭は戻ってくることに「命懸け」なんだと思うんだけど
かたやヒトのほうは、なんかのこのこ流されてきて、あげく「助けて」だし。命請いだし。
オイラはあれがたとえ通り魔事件と重ねあわせたのだとしても、なんかがっかりだったの。
それと鮭を一緒の舞台にあげるの鮭にワルイだろーよ、とか思った。


人は逃げるってことなのだろうかしら?いくつになってもどんなになっても逃げる、と。
傷を負った人達が傷から逃れるためにもがいて、やっぱり逃げ切れませんでしたとさ。
そんな話ならそれでもいいんだけどさ。
だったらもっと残酷にしてあげたほうが優しい、と思う。
ホラーでもサスペンスでもファンタジーでもリアルでもない。雑に痛い。雑に怖い。
それじゃあただ嫌悪感だけが残るだけなんだけどな。


画としては面白かったり印象的だったりでした。
音尾くんのニッコリ笑う後ろ一面にはられた「友情」とか秀逸だった。
でも画に力を入れるあまり、肝心の気持ちの部分がそげちゃった印象がイナメナイ。


監督の作る世界が好きだとおもったから、この作品が許せない。
と映画のコトバを借りてあえて言わせてくださいな(笑)。
第3作目。どうなりますことやら。楽しみにしてます。←皮肉じゃなくね。


安田顕さんは1作目に比べて更に良くなったなあという印象。
佐藤誓さん激よかったです。一服の清涼剤って感じ。

(2003.9)


 

◎ハチミツとクローバーvol.5<マンガ> 作者:羽海野チカ

おっ、よく見たら連続してウミノを語ってるぞ(笑)。


『想うだけで 胸が破けそうに痛むこと
離れられない理由なんて この痛みひとつでじゅうぶんだということ』


ああ、もう本当にこの作品はっ作品はぁぁっ(爆)。


勇気を出したって出さなくったって、コトバにしたってしなくたって
想いが通じなくったって、辛くったって、切なくったって、進む道は

『「努力する」か「諦める」かどっちかしかないよ』

なんだなあって、それがすごい胸に痛かったです。
でも動けなくて諦めることもできなくて、もがいてもがいちゃうんだよねぇ。
どーして私はそれでもなおまだこんなにも…なんてねぇ。はぁぁ。
一見楽しげで、それでいて身悶えしてしまうような切なさ・ひりりとした痛さも秘めてる作品です。


いやーそれにしても森田さんサイコウ!
モカデミーの登場画はツボはいりまくりでやんした。

(2003.9)


 

◎回転銀河@<マンガ> 作者:海野つなみ

これはホントに最近買った本(笑)。
ちょっと秘密のニオイのする恋愛模様を描いたオムニバス作品。

第1話「イノセント・インセスト」実の姉と弟の恋愛。
こんだけエロも激情もない近親相姦話は初めてかも。
全般、海野作品は静かに切なく誰かを思う話が多いですがね。
静かなんだけど強さがある。そういうトコが好きの要因の1つでもあり。
そういう魅力を持った作品を描く人にひかれるのですな、私。

第2話「ぼくの惑星」という作品が好きです。
第1話の姉の元カレ兼友人の男の子の話なのですが、この姉と男の子との関係がなんともいい。
会話のテンポとかタイミングとか内容とか空気とかがとてもいい。憧れますな。

(2003.8)


 

◎デイジー*ラック 全2巻<マンガ> 作者:海野つなみ

2003年というか、それ以前から愛読してる本なんだけど、ここに書こうと思いながら、機会を逸してました。

この「デイジー・ラック」は30歳を迎えた仲良し女性4人組のオムニバスストーリー。
で、毎年読むたびに、自分が今ある年齢の度に、その時置かれてる状態ごとに違って感じるマンガ。
そして多分30歳、31歳になった時に読むとまた違うんだろうなあと思うマンガ。
だもんでかなり何回も何年も読んでます。
別にバイブルとかいうのではないし(オイ・笑)、
オンナノコマンガなハッピーエンドさはあるけれど、
でも焦燥感とか、切なさとか、不安とか、嬉しさとか、トキメキとか、幸せとか
共感できる等身大の面白味がぎゅっとつまってます。

作中30歳を迎えることに、「んー、なってみると大したことなかった」みたいなセリフがあって、
今は「そんなものなの?」なんて気持ちですが、
やがて「いや、けっこー変化の時だったよ!」となるのか「んーその通りだった。」となるのか楽しみ(笑)。

あと、海野作品は何気なく書かれてるおしゃべりの中身がバツグンに面白いです。ナイス比喩だったり。
セリフや心情にぐっとくることも多いけど、そういうオシャベリの部分はまた別な意味でぐっと(笑)。

(2003.8)


 

◎ムーミン <映画> 監督:ルシアン・デムビンスキー

パペットアニメーションによる原作に忠実なムーミン。
岸田今日子さんが全役をひとりでこなしてましたが、全然違和感無し。
でもやっぱりムーミンの声の時がイチバン好きかも。
トーベヤンソン的にアレでも、私は昔のTV版ムーミンすげえ好きでした。
なんであのスナフキンとかあのスニフのほうがいいなーなんて思ったのも否めない。
でも楽しかったです。心地良い朴訥。

モーニングショーでしたが、9:30開演は、朝苦手なオトナ的にはくらくら。
あと、全6章に分けての第1章の上演というようで
連続して見られない身としてはエピソードの中途半端なとこで終わっちゃったのが消化不良。

(2003.7)


 

◎マイ ビッグ ファット ウエディング <映画> 監督:ジョエル・ズウィック

冴えない女の人が1人の男性を好きになり徐々に変わっていく…という映画だと思ってたんですが
なんかあれよあれよとコトが進んでいって、ちょっと拍子抜け。
1人の女性が結婚するまでの、ただそれだけの映画っていう感じでした。うーん。
紆余曲折を期待しすぎちったのかなあ。
なんせダンナになる方がまーあ従順であっという間に順応してくし。
菜食主義者だという伏線に、どっかで肉食わされるのかと思えばそうでもないし。
ダンナさまのご両親もただただ圧倒されて、いつのまにか順応してるし。
ただただ主人公の女性が「やっぱり無理なのよ。結婚できないんだわ。」って言ってるだけにしか思えなかったんだよなあ。
いや、あんためっちゃ順調じゃん!って。
いつのまにか解決されてるんだもの。どうしてそうなったんだかさっぱり分からなかったけど(笑)。

でもまあ結婚できて良かったね。という映画ではあります。いやな気持ちにはならないです。
あ、いや、ちょっぴりなりました。冒頭の「嫁に行け」のくだりが心に刺さる刺さる(笑)。


おばあちゃんが何だかお茶目でキュートでした。
親子3代で鏡にうつった画が良かったです。その時のおばあちゃんの目の優しさもぐっときました。

…しかし、洋画しかも恋愛映画なんて、今までほとんど観ることなかったし観たいとも思わなかったんだけどなあ。
弱ってるなあ、私(笑)。

(2003.7)


 

◎踊る大走査線 THE MOVIE2 〜レインボーブリッジを封鎖せよ!<映画> 監督:本広克行

今年はじめの映画がコレでござる。
狂喜乱舞するくらい好きな人がわんさか出ててそれだけで満腹満足。
佐戸井けん太さんの魚住さん、やっぱ好きだあ。
高杉亘さんが、むちゃくちゃ愛らしかったです。
成志さんも、三上市朗さんもナイスキャラっした!
加納さん衣装お似合いでした。ステキでした。
ちらりと写った石橋貴明さんを発見できたときはなんか嬉しかった(笑)。
真矢みきさんは、登場がむちゃくちゃカッコ良かったー!でもラストの微笑は何だったのだろう?
そして何だったの?といえばナイナイ岡村さん。
最後すみれさんが助けようとしたオンナノコはその後どうなったのー?とか
1つに対して深く突き詰めすぎないのが良いっちゃ良いんだけど
消化不良だったり「…いらなかったんじゃないのかなあ?」と思えてしまうと、やっぱり気になるしもったいない気がする。

全般皆がこの作品を好きで、気合入ってるっつーのはびしばし感じました。
鳥肌たつくらいの緊張感とか、涙でるくらい気持ちこもってるとか、そういうのが伝わってきました。
その気合に違わぬ作品になってたと思います。好きでござる。


余談:パンフレットの小木茂光さんにツボりました。こういう方なんだー(笑)。

(2003.7)


 

Ip−9<CD> BEAT THE CLUB

タップを1つの楽器として、演奏に加えてるという、ちょっと面白い試みのバンド。
タップをしてる杉谷忠志さんを舞台で拝見したのがキッカケで、
CDを聴いてみたのですが、いや、杉谷さん、音だけで聴いててもかっこいい!
演奏の中でも他の楽器に負けずに融合してる。
人がその身体で作り出す音だけに、機械的に正確にではないのだけど、
その変化、その緩急、ちょっとしたズレが生み出すノイズが、むしろアクセントになってて絶妙。
何より音楽として、すごい好みな感じでござる。
2曲目「First Call」がお気に入り。

(2003.7)


 

◎コミックCUE vol.300<マンガ>

「ドラえもんのひみつ道具」をモチーフにして様々な漫画家が作品を書いた今号。
お目当ては羽海野チカさんでしたが、いやあ、やっぱ良いです羽海野作品。
<暗記パン>で、まさかそんな切ない話ができあがるとはぁぁぁぁ。かなり泣けました。
羽海野さん、スゴイよ。切な大賞あげたい。切な大将でもいい。

(2003.7)


 

◎ハチミツとクローバー vol.2〜4<マンガ> 作者:羽海野チカ

しばらく書かないうちにあっというまに4巻まで(苦笑)。
人生そう簡単にゴールなんか決まりません。
だけど諦められない、それでもあがいてしまう・・・そんな感じがたまらない。

4巻であゆが真山に浴衣が似合うと言われるシーン。泣けました。

(2003.5)


 

◎吾ナンバーファイブ 3巻<マンガ> 作者:松本大洋

えええええ!どうなっちゃうのだ!(@_@)

(2003.5)


 

◎12ヶ月・後編<マンガ> 作者:おかざき真里

大人が楽しそうにしていると生きる勇気がわくでしょう?
年長者の仕事はねぇ、「楽しそうに生きる」ってことだと思うのよ。


いいなあ、このセリフ。

(2003.5)


 

◎シャッターラブ<マンガ> 作者:おかざき真里

この方の作品に共通して感じる 「女の子の持ってる強さ」がぎゅぎゅっと濃縮された感じの作品。
ちょっとニヤっとして、ちょっと元気になれる作品です。女の子にはね。
なーんかあたしばっか頑張ってて振り回されてバカみたい、なんて凹んでる方におすすめしてみたい。
やっぱり好きで振り回されて、
だけど心の底で舌出してるシタタカさが身につくかもしれないし、つかないかもしれない(笑)。

(2003.5)



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