漢字文化の授業 8 国(小2) TOP
国と板書する。
『何と読みますか』
「くに」
『国は戦前は、國という字でした。さらに漢字ができたころは、次のような字でした』
と言って左の図を提示する。
『青いところは何を表していますか?次の三つのうちから選び
なさい。@盾(たて) A 矛(ほこ) B横(よこ)』
『正解は、矛です。武のときやりましたね。さて矛で口を守っています。
何を守っていますか?次の中から選びなさい。
@ 体についている口
A 神に告げる文書を入れる箱
B 垣(かき)をめぐらした村』
『正解は、Bです。口には、三つの意味がありますが、ここでは村という意味です。ですから、国とは武器
で村を守るという意味です。』
「でも外側の口は?」
『後に城壁にある口を付け足したのです。』と言って左の図を提示する。
『でも敗戦後難しいので、なぜか口の中に玉を入れてくにと読ませるようにしたのです。』
「水戸光圀」と板書する。『何と読みますか?』
「みとみつくに」、「水戸黄門のことだ」
『「光圀」の圀はもとは國という字でしたが、ある女性がかってに国を圀という字にしてしまったのです。その女性
は次のどれですか?@卑弥呼 A則天武后 B与謝野晶子』
『正解はAの則天武后(そくてんぶこう)です。唐の女帝の則天武后は、則天文字を作りました。口の中を八方に改め
ました。、則天文字は19文字伝わっていますが、中国ではまったく使われず日本で光圀の名で残っています。』
参考文献 白川静、『漢字百話』、中公新書、115ページ。