VOL.2〜「 ガーリィー・ポップ第1条〜出し惜しみはナシでね!〜 」

 どーもー。勝手にコーナー作っといて〆切前に自分の首しめてるのをつくづく実感する「ガーリィー・ポップに首ったけ」2回目です。しかし、今まで「ジョージ・ハリソン特集!」だの「ディスコ・パンク特集!」だのオッサンがいろいろホムペを盛り上げようと風呂敷を広げても、周囲に完全黙殺されて、無念の涙を流していたわけですが(ジョージ・ハリソン特集は当たり前だけど)、なんと!この「ガーリィー・ポップ」好評です!マジで。すでに先月の連載1回目から、なんとメッセージが2通も(笑)届きました!!

「先生〜ホムペ見ました 長っ! しかもちゃんと読んだのにガーリィーポップがなにかょくわかんなぃワラ♪ でもぉもしろかったですよ なんかょさそうなァルバム?もあったし」

 …えー、絵文字が多すぎるので再現できませんが、確かにあれじゃ、そもそも「ガーリィーポップ」って何なのかわかるわけないですね。なのにそんなジジイの戯言を真剣に読んでる彼女に K DUBばりのマキシマム・リスペクト!いやー、やっぱり別高はイイ学校だわ ワラ(笑)次はこんなお便りが。

「チミ〜、あれはいかんよ〜、えー「ガーリィポップ」だっけか?いやね、企画はいいんだよ、企画はさー。まぁ、心を鬼にして、チミのためを思ってズバっと言うけどね、あれさー、何を差し置いても aikoをトップにもってこなきゃダメじゃん!「出し惜しみするなよブスのくせに」って体張ってるっつーの!それがカワイイんだっつーの。」

 …わざわざ、こんなことを、はるか遠くのインドで腹に蟲が湧いたり捻挫して寝込みながら、どうしても伝えたかったんでしょうか、スタッフ中沢。いいから早く帰ってきなさいよ…。

 というわけで、ほとんど批判のメッセージしか届いてませんガーリー・ポップ!今回も勝手にオッサンの好きな「ガーリー的なるもの」を紹介していきます!もはやハリウッドの品位を落とすだけと言われるこの連載、中止になる前に片っぱしから紹介してやる!! ワラ♪ ←ちょっとお気に入り。

 …この人が嫌いって女の子を見たことがない(もちろんオッサンも大好き)。でもさっきの王子が言ってた「出し惜しみするなよブスのくせにって体張ってるのがカワイイ」理論って、まさにこの人ですよね。ジャケ写はあゆみたいだけど、実際35歳!一児の母!そして意外に肩幅デカい!そして胸ない!(なんせ胸ないことにコンプレックス持ってた女の人が、グウェンを見て励まされましたっ!て言ってるぐらいだから)

 そんな欠点(?)をものともせずに、露出しまくるグウエン姐さん、アパレル・メーカー、女優とセレブ街道まっしぐらでも、育児も相当熱心らしく、一方で、いまさらのノー・ダウトも解散せずに今年ニューアルバム出すっつうし、ハラジュク・サイコーとかつい間抜けなこと言っちゃう(そしてハラジュク・ガールズとか歌っちゃう)彼女の無防備さ、滲み出る人柄の良さが最大の魅力。原宿大好きなオバサンなんて可愛いじゃん。いやー、この人好きだ。

 このニューアルバムはファレルやスウィズ・ビーツなど豪華プロデューサーを使いながらも、結局はグウェン姐さんがイニシアティヴを握ったらしく、ファレルがそんなダサいサンプリングやだってゴネたのに結局グウェン姐さんがおしきったM@「WIND IT UP」(邦題「グウェン姐さんのねじ巻き行進曲」…)も大ヒット。オッサンも気がつくとハイオナヒルウィザロンリゴウタ、レイオレイオレヒホー♪ イヲデルバクウィザガレンゴウタ、レイオレイオロー♪とつい仕事中に口ずさんでしまう始末。さあ、みんなも歌おう!

http://www.youtube.com/watch?v=Ga7hU-3-PbQ

 でも全編通して聴くと、やっぱりファレルと絡んでる曲がイイっすね。セカンドシングルMF「YUMMY」はファーギー「LONDON BRIDGE」にも通じるかっちょいいブレイクス!だし、なんつっても最高なのはMB「オレンジカウンティ・ガール」!これは泣ける!

 自分の出身地、ド田舎のオレンジ・カウンティを述懐しながら、「小さな世界だったわ/ショッピング・モールで化粧品売ってた/「パープルレイン」を聴きながら恋人とイチャイチャ、当時は誰もがそうしてた/キス以上はダメ/自分を大切にしたいから/普通の女の子だった/オレンジ・カウンティで将来何になりたいかを考えていたわ(「パープル・レイン」ってとこがオバ…同年代ですね)」、そんでサビは「私は普通じゃない世界に住む、オレンジ・カウンティ出身の普通の女の子」だよ!さらに「多くのことが変わったけれど、私自身は変わらないで好きなことをやり続けてるの/曲を書き、歌い躍らせてくれるならお金を払ってもいいぐらい、この仕事を愛してる/世界中を飛び回る私、まるで夢のような話/オレンジ・カウンティ出身の女の子では前例がないかも/だから応援してくれたみんなにお礼を言いたいわ/とくに女の子のファンに感謝」こんなん歌われたら、そりゃ女の子も惚れるわ姐さん!!「メジャーなもんが嫌い」っていうハリウッドのステキにヒネくれたお客さんも、グウェン姐さん(とファーギー)は買って絶対損しないと思いますよ。とりあえず聴いてみ!!ハイオナヒルウィザロンリゴウタ、レイオレイオレヒホー♪ イヲデルバクウィザガレンゴウタ、レイオレイオロー♪


 「出し惜しみしない」っていうことでは、相変わらずジャケが最高すぎのカーリーこと野本かりあさん。前回からの予告どおり登場です。それにしても、やっぱりスタイルいい人は、これぐらいやってくれないと。このジャケで、豪華ポスト・カードが4枚ついてる時点で、もう「決まり」ですから。歌が下手とか言ってる人はこのCDを「全然聞いてない」のと同じっす。

 それにしても、これファーストよりはるかに好きですね。全曲BPM130のノンストップで構成された超ガーリーなダンス・アルバム!ヘタなDJよかコンポでこれかけっぱなしにして聴いてるほうが100倍盛り上がる。つうか、少なくともオレのDJよりよっぽどイイ…。

 全曲を書いてカーリーの声域の狭さ(笑)を絶妙にプロデユースした小西康陽さんはさすがの「神」レベルの仕事っぷり。大体、フランス・ギャルやシュープリームスのように、天才コンポーザーにプロデユースされるアイドルっていうのは、結果その子の「素材の輝き」っつうのが見えないと、ただのオジサンの自己満に終わってしまうわけですが、これ聞いて本当カーリー好きになっちゃいましたよ、オレは。これで普段はテクノDJやってるって格好よすぎですよね。

 「この毎日を生きる自由度/この音楽で踊る自由度/このレコードにつなぐ自由度/このひらめきを生きる自由度」2007年ベストに間違いなく入るMB「自由度」はヒップ・ホップ好きの女の子でも絶対踊ってしまうはず(でも男は踊らねーんだよな…)


 この勢いでいっちゃうぞ木村カエラ!いやーこの連載、書いてるオレが絶対一番気持ちいいな。そういえば、グウェン、ファーギー、カーリー、カエラって続いて思ったけど、要するに「ガーリィー・ポップ」って「女の子が好きな女の人」ってことかも。だって女の人が歌ってるのに、女の子のファンがいないって結構キツいもんありますよね。だからいくら女の子が歌っててもアキバアイドルコンサート&撮影会みたいのは「ガーリーポップ」と呼ぶのにちょっと抵抗が…(見たことないからよく知らないけど)。

 これ先行シングル「SNOWDOME」のプロモが店で流れてて、あまりの格好よさに思わず足が止まってしまったんですけど(と思ったら曲書いて演奏してるのビート・クルセイダーズだった)、アルバム全編イイ!曲はロック。それもビークル、ニルギリス、アイゴンと錚々たるメンツが曲も演奏も手がけており、やっぱりイイ仕事してます(プロデュースって本当に大切だな…)。なにより木村カエラ歌上手い!ほら、日本のシンガーってなんか歌い方がやたら踏ん張ってたり、「ワタシは〜♪ピャー!!」とか血管切れそうな高音出したりとか多いじゃないですか。あれ、なんか呪いの歌みたいに聞こえちゃうんですよね。特にロックやる女の人は男以上に変に「ロックとはこうだ!」みたい意識が強すぎるのか、血管破れそうなシャウトとか、けっこうキツいんですけど、こういうナチュラルに歌える声に勝るものなし!まあ、たんに「saku saku」が好きだったんで、売れてほしいなって。髪型も戻ったし(笑)


 最後に思わぬ掘り出し物。是非プッシュしたい一枚を。元小学校教師のシンガーソングライター凛々子の、別プロジェクト「リリコ・ドール」のファースト。これが1曲目からマンスフィールド好きなら思わず腰をあげるフェイク・ブレイクビーツ!それ以外も椎名林檎や小島麻由美好きなら、思わず反応してしまうパンキッシュな昭和歌謡から、すぐさまディスコ・パンク仕様可能なギター・ブレイクスまでかなり美味しい内容。いや、実はこの凛々子って子は、別海高校の卒業生で、もちろん覚えていたんですが(とても真面目な子だった記憶が)、こんな活動してたなんて全然知らなかったすよ。で、実際聞いてみたら途中でそんなこともすっかり忘れてしまって、一気に聴き通してしまったという。いや、コレ格好いいでしょ!!普通にオッサンが全然好きなラインなんですけど。いやー、こうやって頑張ってる子がいるのって本当に嬉しい。これでフル・アルバム2000円はハッキリ言ってお買い得!是非一聴をオススメします。

http://www12.ocn.ne.jp/~ririko/

 そんなわけで、今月も乗り切ったぞ「ガーリー・ポップ」!!次回はノラ・ジョーンズ待望の新譜も出たことだし、アメリカン・ポピュラー・ボーカル特集ということで、ミッシェル・ブランチやアヴィリルは当然として、禁断のセリーヌ・ディオンまでいっちゃいますかーお客さん!果たしてハリウッド的にどこまで許されるのかこの連載!そして清野俊也(36歳年男)の14年目の転勤は果たしてあるのか?どーすんのおれ!ということで以下次号!!とりあえず3月はレギュラーパーティーだから全員集合!ハイオナヒルウィザロンリゴウタ、レイオレイオレヒホー♪ イヲデルバクウィザガレンゴウタ、レイオレイオロー♪


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■2007年2月
VOL.1 「男は誰でも女好き」


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