祐くんが学校に向かって20分くらい後に私も学校へと向かった
校内にはいると、この間と同じ空気が私の周りを張りつめた
瑞穂「二人に見つからないようにしないとね・・・」
ガキィン!!
瑞穂「!」
もう始まってるの!?
Wind Of Alchemist
〜錬金術師の風〜 魔物の正体
キィン!
瑞穂「!」
廊下の曲がり角を曲がったところで祐くんと川澄さんが戦っていた
瑞穂「おっと・・・」
素早く壁際に身を隠す
今回は見つかってしまっては意味がない
そっと壁際からのぞき込むように様子をうかがう
舞「せいっ!」
いけない! そんなに大振りだと、かわされるわ
ヒュン!
案の定、空を切る音があたりに響く
舞「!」
祐一「まずい! でやっ!」
ガキィン!
祐一「くっ!」
ふ〜、祐くん、ナイスフォローよ。でも、川澄さんらしくないわね。さっきから行動に隙が多すぎるわね。それにしても相変わらず敵の姿が見えないし
ドスン!
祐一「ぐあっ!」
祐くんが壁に吹き飛ばされる
舞「はっ!」
ズバッ
ブゥン!
聞き慣れない音を発し、魔物の気配が消える
祐一「! やったか?」
舞「・・・逃げただけ」
祐一「そ、そうか・・・」
舞「でも、手負いに出来た・・・今日はもう出ないと思う・・・」
祐一「そうか。ところで舞、お腹空いてないか?」
舞「・・・・・空いてる」
祐一「食べ物買ってきたんだ。ここじゃなんだから、とりあえず教室に入ろう」
こくんと川澄さんがうなずくと祐くんと一緒に教室の中に入っていった
瑞穂「さてと、こっちも動きましょうか」
私は、魔物の魔力の残留をたどっていく
すると、薬品調合室で止まっていた
瑞穂「ってことは・・・」
ここに先ほどの魔物がいるということだ
私は、床にこぶし大の水晶を4カ所に置く
この水晶には、不可視の存在を暴く力が込められている
瑞穂「我が力を用いて、ここに潜めし者の姿を暴かん・・・・」
水晶が床から1メートルほど浮き上がり光を放つ
その光の中から小さな女の子が現れた
その姿から川澄さんの様な印象を受けた
瑞穂「あなたが魔物の正体ね?」
「だれ?」
瑞穂「私は瑞穂。あなたの名前は?」
「わたしは、まい」
瑞穂「そう。じゃあ、まいちゃん。あなたは川澄さんの力の一部ね?」
これは、昨日の夜、学校で会ったとき、すでに気づいたことだった
まい「うん。でも、舞はわたしのこときらいだから」
瑞穂「嫌い?」
まい「わたしのせいなの。わたしのせいで舞がわたしのこときらいになったの」
瑞穂「なぜ? なぜあなたのせいなの?」
まい「わたしが舞をかなしませたから・・・」
瑞穂「・・・」
まい「でも、舞に気づいてほしいの。わたしはあなたをかなしませるに生まれたんじゃないって、わたしは舞なんだって・・・だから、わたしは・・・」
瑞穂「そう、だからあなたは・・・大丈夫、私がまいちゃんを手伝ってあげるわ」
まい「ほんと?」
瑞穂「ええ、本当よ。約束するわ」
そういって、まいちゃんの頭をなでてあげる
まい「うん、ありがと!」
まいちゃんの顔が満面の笑みを浮かべたあと
一つ、質問を投げかけてくる
まい「ねぇ、どうしておねえちゃんはまいに優しくしてくれるの?」
瑞穂「ん? それはね・・・物質的存在ではないとはいえあなたは確かに意志を持っている。そのあなたが悲しんでいる。私はそれを放っておけないのよ」
まいちゃんはわたしの言葉を初めて聞いたような顔で聞いていた
まい「おねえちゃん、わたしが舞に戻れてまた会えたら遊んでくれる?」
瑞穂「もちろんよ♪」
まい「約束だよ?」
瑞穂「ええ・・・」
そうして、まいちゃんは姿を消した
どうやら、水晶のエネルギーが切れたようだ
瑞穂「まいちゃんの約束、守らなくちゃ・・・」
そうつぶやいた後、私は学校を後にした
祐一「えっ? 舞踏会?」
名雪「うん、そうだよ〜。明日、あるんだって」
瑞穂「なんで、学校で舞踏会があるんですか?」
朝食の席、珍しく、寝起きのいい名雪ちゃんから舞踏会の話を聞くことになった
名雪「旧校舎と新校舎の間に古い講堂があるでしょ? なんか有名な人が建てたもので昔からそう言う催しがあったそうなの。それが今でも続いてるんだって」
瑞穂「それって生徒全員参加なの?」
名雪「ううん。自由参加だよ。わたしは参加したこと無いけど・・・」
瑞穂「・・・・」
祐一「あ・・・名雪、師匠。時間が・・・」
瑞穂「あまり無いわね・・・仕方ない、飛んでいきましょう」
祐一&名雪「えっ?」
なぜか後ずさる二人
瑞穂「まぁ、別に拒否してもいいけど、まず間に合わないわねぇ・・・」
祐一「はぁ・・・」
名雪「うぅ・・・」
通学路の上空を二人の悲鳴が響き渡った
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