さてと、私のほうは準備終わったけど・・・
遅いわねぇ、祐くん。
・・・・・
祐一「すみません、遅くなりました。」
瑞穂「まぁ、初めてだから仕方ないでしょ。じゃあ、目的地に行きながら仕事の内容を説明するわね。」
祐一「はい!」
Wind Of Alchemist
〜錬金術師の風〜 ハンター初仕事
瑞穂「目的地だけ先に言っておくわね。場所は、この町の外れの森。」
祐一「森ですか?」
瑞穂「詳しいことは行きながらね。では・・・契約に基づき、大気を流れし風よ、我を運ぶ翼となれ!」
私は、風を操り宙に浮いた。
瑞穂「じゃあ、行くわよ」
祐一「ちょっと、俺、まだ移動魔法使えないんですけど・・・」
瑞穂「へっ?」
祐一「だから、まだ習ってないんです。」
あら、てっきりもう学校で習っているものだと思ってた。
瑞穂「そうなの? まぁ、仕方ないわね。・・・契約に基づき、大気を流れし風よ、彼の者に空へと羽ばたく力を与えよ!」
私は祐くんに風の魔法を使い、空へ舞い上げた。
祐一「うおっ!? あああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・
あ・・・
上げすぎちゃった・・・
祐一「ったく、もう少しで大気圏突破するところだったじゃないですか!。」
瑞穂「だから、ごめんって言ってるじゃない。」
祐一「はぁ・・・で、俺にやらせようとしてる仕事って何ですか?」
瑞穂「ええと・・・」
今回の仕事。
この町の郊外の森にモンスターが棲みついているとの事。
被害は、重症から軽症まで計5件。
今まで確認されてることからだと狼タイプだということ。
ハンター相手ではそんなに強い相手ではない。
ゆえに、ハンター協会の方でランクCの仕事になっていた。
で、そのモンスターの詳しい調査。
有害であれば、そのまま退治ということだった。
祐一「モンスターですか。大丈夫かなぁ・・・」
瑞穂「大丈夫よ。現時点での報告だとそんなに強いモンスターじゃなさそうだし、多少イレギュラーが起きても私が対応するから。」
祐一「う〜ん・・・」
瑞穂「でも、基本的には祐くんが独自の判断で行動してね。私はヤバくなったときにしか出ないから。」
祐一「マジ?」
瑞穂「マジマジ♪」
祐一「はぁ・・・本当に大丈夫かなぁ・・・」
瑞穂「んしょっと。」
私たちは郊外の森の入り口付近に降りた。
祐一「言っておきますが、俺、まだ魔法は使えませんからね。」
瑞穂「錬金術で何とかなるでしょ。戦闘力はありそうだから。」
祐一「やってみないとわかりませんよ。」
瑞穂「じゃ、れっつごー」
掛け声とともに森に足を踏み入れたときにふと殺気を感じた。
瑞穂(ん?いきなりかしら?)
ガサッ
ガルルル・・・
瑞穂「やっぱり来たわね。・・・祐くん。とりあえず、向こうはこっちを敵と認識したみたいだから退治してもかまわないわよ。」
祐一「でも、武器が・・・」
瑞穂「これを使いなさい」
私は、祐くんにボール大の鉄の塊を投げた。
祐一「よっと。」
祐くんは鉄の塊を錬金術を使って剣に変えた。
祐一「でやあぁぁっ!」
祐くんは、剣を振りかぶって切り込んでいく。
ただ闇雲に突っ込んでいったので、相手は簡単に回避する。
おまけに、攻撃後の隙が大きかったので反撃を食らってしまっている。
祐一「ぐあっ・・・」
瑞穂「祐くん。相手の動きをよく見なさい。」
初めての仕事で緊張しているせいか、自分の実力が出し切れていない。
でも私は、祐くんの実力がまだこんな物じゃないことを知っていた。
祐一「はい・・・すぅ・・・・はぁぁぁぁぁ。」
祐くんは、大きく深呼吸をすると狼を静かに見据えた。
今度は、狼の方から攻撃を仕掛けてきた。
落ち着きを戻した祐くんは、攻撃を的確に回避していく。
あれ? でも、あの狼、なんかおかしいわね。
・・・・!もしかして・・・
瑞穂「祐くん! ストップ!!」
祐一「えっ!?」
私は、狼からの攻撃をかわして、反撃に出ようとしていた祐くんを止めた。
瑞穂「この狼、もしかしたら母親かも知れないわね」
祐一「母親?じゃあ、子供がどこかに?」
瑞穂「そういうこと。でも、このままだと状況は変わらないからこの親子には移動してもらいましょう。」
私は、狼に近づくと催眠効果のある薬を噴霧状にして撒いた。
数秒後に狼が寝たことを確認すると、祐くんと一緒に子供を捜した。
しばらくすると
祐一「師匠!いましたよ。」
瑞穂「じゃあ、こっちに連れてきて。もっと森の奥のほうに連れて行くから。」
近くの洞窟の中にいた狼の子供と親を祐くんと一緒に森の奥のほうに連れて行った。
瑞穂「よし、これで大丈夫でしょ。」
祐一「じゃあ、今日の仕事は・・・」
瑞穂「完了よ。ギルドの方には私のほうから報告しておくから。」
祐一「はぁ、疲れた・・・」
瑞穂「ちなみに、今日の祐くんの成績は20点。」
祐一「低っ!!」
戻る 次へ