(C)Toss‐TwoWay/生活指導/全学年/してはいけない指導/授業の開始/授業の始めに挨拶させる

  ホームへラウンジへ                          制作者 馬場慶典

「してはいけない・解説ページ」
授業の始めに「これから○時間目の勉強を始めます。礼。」と挨拶させる。

<解説>
 授業開始のチャイムがなる。
 教師が教室に入ると,日直が号令をかける。
 「気を付け,これから○時間目の勉強を始めます」
 一回でうまくいかない時がある。
 「まだそろっていない班があります」
 「××さんがちゃんと礼をしていません」
 「おしゃべりをしている人がいます」
 「やり直しです」
 ひどい時は教師の説教が延々と続く。
 授業開始の数分(ひどい時は数十分)が奪われ,ようし,勉強するぞ,という意欲も奪われていく。
 このような場面に対して,向山洋一氏は言う。

 私は「起立,礼」というようなことはやらない。このような形式で授業を律するのが私は嫌いである。中には,研究授業の時,参観者に向かって「起立,礼」をさせている教師がいる。私は率直に言えば,このような行為を子どもにさせるのは反吐が出そうなほど嫌いである。それだけで,もうその教室から逃げ出したくなる。
(『授業の腕をみがく』明治図書1983年22P)
 教師の惰性の働きかけが,教室の動きを鈍いものにするのである。
「これから○時間目の授業をします。礼」
 こんな形式的な行為からは,絶対に上質の授業は生まれない。
(『教室ツーウェイ』bP54明治図書10P)

 挨拶をしなくて良いということではない。朝や帰りの挨拶はしっかりさせるべきである。
 決して形式的なことではない。しかし,授業の始めは違う。
 教師の第一声から授業なのである。知的に子ども引き付け授業に向かわせるものでなければならない。
 遅れて教室に戻った子も,勉強の用意をしていなかった子も慌てて取り組むような授業の開始を工夫するのが教師の仕事である。(ばば)

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