沿 革

 地名の起源

 北海道には、アイヌの語源からくる地名が多い。マタオチ・ヨウローウシ・トーホロなどと隣部落は アイヌ語からきている。ところで西竹というのは、その昔大正5年8月、西村武重氏(当時22歳)が 札幌郡篠路村より根室に入り、千島の峰々を踏査し開発に着手した。その時養老牛温泉を発見し、竹の ごとき熊笹を踏み分けて温泉の分析のために道庁に数回にわたって往復した。そして、広々とした西方 に広がる竹のごとき熊笹の野を西竹と名づけた。氏は、大正9年6月、俣落川より温泉までの標津国有 林15キロ・幅員2メートルを根室営林区署から有料貸付を受けて、車馬道を開通させた。俣落から養 老牛の間に広がる西竹の野に、獣の道ならぬ人の道がついたのである。それは、えらい大事業だった。 西竹開発の嚆矢であり、その功績は不滅の金字塔である。後世の人は、氏の功績をたたえ、姓名の一字 ずつをとった西竹(武)により、多くの意義をもたせ解釈している。

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