森林 −育て守る−

 何回も山火事にあったのであろう。笹を焼くと、巨大な風倒木が重なっていて、開 墾に一苦労しなければならなかった。西竹は、樹木の密林地帯と無立木地帯が画然と していた。「千島おろし」が無立木地帯を吹きまくると、作物はおろか、冬になると 人命さえ奪うという猛吹雪になる。風の恐ろしさをいやと言うほど経験した入植者は、 落葉松の植林を耕地や屋敷のまわりにいち早く植えた。植林に対する認識はきわめて 高く、補助造林の手続きをして、現在の防風林をつくった。
 各部落で森林愛護組合をつくり、火防の仕事や植林事業の援助、野鼠などの防除等 について努力してきた。それぞれ組合長を選任し参与員をたて、活動を続けている。 また、中標津町森林組合に理事を送って、運営に参画している。昭和36年7月には、 藤井弘美氏を理事に選出し、現在に至っている。


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