
さて!「古のモータウン時代」と言ったからには、いよいよ本題に入らなければ!(長ぇーよ!)いや、映画「ドリーム・ガールズ」をやっと見たんですけど、こーれが本当に素晴らしい!! ストーリーは結構有名だけど、60年代のモータウン時代に擬せられていて、黒人がソフスティケイトされた音楽を、自分達で売り出して白人社会にクロスオーヴァーしていくという、ダイアナ・ロス&シュープリームスまんまの世界。映画ではディーナ・ジョーンズ&ザ・ドリームスというガールズ・グループですが、実力はあるが見た目が今イチなメンバー(ジェニファー・ハドソン!歌がスゲー!!)がクビになったり、ニュー・ソウル台頭とともに徐々に落ちぶれていくスター(エディー・マーフィー完全復活!!涙)のオーヴァードーズによる死など、ほとんど現実を元ネタにしてます。欲にまみれて周囲を不幸にしていく悪徳オーナー、カーティス・テイラーJr(ジェイミー・フォックス!)は要するにモータウン社長ベリー・ゴーディJrなわけで。
…けどね。この映画の悪役である黒人オーナーって、どー見ても「悪」じゃないんですよね。黒い肌による音楽が市民権を得るのがどれだけ難しかったか、しみじみ痛感して。本当にファミリーのようだった黒人同士が成功を境に次第にムチャクチャになっていく様子は、見てるとだんだん切なくなってきます。だって今も状況はあまり変わってないわけで。ネタバレしちゃうけど、ラスト「実はドリームスは4人でした!」ってビヨンセが告白する感動シーンがあるんだけど「デスチャもそうだろ!」ってツッコんだ人間は自分だけじゃないはず(そういう意味でもビヨンセは超ハマリ役)。
…まあ、そういう真面目なコーナーじゃないんで(笑)テンションあげて、見どころを言えば、やっぱりビヨンセが!!う、美しすぎる…。60年代のガールズ・ポップから、ニューソウル、ディスコ時代までジャケットのパロディを含めて、もうまんまコスプレ・ショー。大画面でキラッキラの服のビヨンセ見てるだけで本当テンションMAX!っすよ(なので映画館で見るのがオススメ)。
そしてエディ・マーフィー(涙)が素晴らしすぎる!!いやー、オレ、本っっ当に大好きなんだよエディ・マーフィー!!そう言うとバカにされるんだけどさ…いや、別にバカにされてもいいんだけどさー…「サタデー・ナイト・ライブ」と「デリリアス・ライヴ・ショー」だけは見てよ(松っちゃんがこの2本からどれだけギャグをパクってると…)とにかく時代の流れに沿ってリトル・リチャードからJ.B.にマーヴィン・ゲイまで久しぶりにモノマネの才を爆発させたエディを見て、「Dr.ドリトル」とかしか見てない人はかなり衝撃を受けるはず。これがエディ・マーフィーじゃあぁ!!あ、ガーリィーポップだっけか。
話を戻すと、そのディーナ・ジョーンズ&ザ・ドリームスが、本編で1人抜けて、2人でリハやってるシーンがあるのね。で、「ダメだ!格好がつかない!」って言うんだけど、それが本当に格好ついてないんだよね(笑)。あと感動のラスト・シーンのはずの、夢の「4人ドリームス」も…まあ感動はしたけど、「やっぱ3人の方がグッとくるなぁ…」とつい思ったりして。「ガールズ・グループはやっぱ3人組じゃないと!」と深く思いましたね。
2人組だとパフィーとかTATOOとか推定少女(笑)みたいにちょっと脱力系かエロ系になっちゃうし、4人以上だともろアイドルグループみたいでファンの男率高そうっていうか…やっぱガーリィーは3人組でしょ!それこそシュープリームスもロネッツもTLCもデスチャも3人組だもんなぁ。あ、キャンディーズも3人組か(笑)。でも本当このコーナーを立ち上げるきっかけとなった(最近すっかり忘れてたけど)ピペッツも3人組で。この辺りはかなり研究してるはず。
このサントラは当然俳優陣が歌ってるんですが、とにかく全員歌うますぎ!アメリカってこんな才能がゴロゴロ埋もれているのか…恐ろしい。そして音楽のイカすこと!ガールズ・グループ時代からソウル、ファンク、ディスコ時代までをオリジナル曲でありながら、当時のプロダクションに擬した音質で見事に再現。アメリカのエンターテイメントって本当にスゲー。これ、アナログ出たら買おう…。 |