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別 海 町 議 会 
〜海兵隊問題に関する一般質問〜
( 後 半 )


2000年3月15日(平成12年度第1回定例議会)・・・

〇議長(小原長俊君)
中村議員、再質問ありますか。はい、どうぞ。

〇3番(中村忠士君)
いつものおっしゃっていることをもう一度お間きしたという感じで、具体的な点については、突っ込んだお話がなかったので、再質問いたさせていただきたいと思うのですが、町民は、ないと思っていたわけですよ、いいかどうかは別にしても、新聞報道を見ていたという段階では、町民はないと思っていたということが大方ではなかろうかと思うのですが、そういう町民に対する配慮が町としてはあったのかということを聞いているのです、私は。その問題が第1点目です。1月の末に、意向を聞かれたと、あるいは昨年の9月の段階で確かめもされたということに関しては、何もなさってこなかったのだというふうには私は思いません。さまざまなことをそれぞれの段階で確認されようというふうにされたきたということは、評価をいたしますが、そういうことと町民にどう知らせていたかということが重大であると思うのです。私は、常々もっと知らせなければいけない、この状況についてもっと知らせなければいけない。そして、町も情報を収集してください。そういう努力をすべきだというふうにずっと主張してきたのですが、この点に関しては、大変残念ながら、進展していないというふうに言わざるを得ない、この態度はこのまま続けていくということは、非常に大きな問題があるのではないかということを1点目、町民の認識や考え方と、町が持っている、あるいは町長御自身が持っておられる認識とのずれがあったとしたら、それは積極的に解消していくという、そういう働きかけが必要ではないか、そこで論議が起こるわけですから、もっと論議を起こさなければいけないというふうに私は思うということであります。
 それから、これは町長さんのお言葉として聞かれるかなと期待していたのですが、おっしゃられなかったので、私の方から質問いたしますが、沢田町長、厚岸町長が厚岸町議会の答弁の中で、このようにおつしやられているのですが、これについて確認をいたしたいと思うのです。町長、沢田町長がこのように述べておられます。「さらに、防衛施設庁の方では、来年度は行わないという話がありました。ところが、2月の中旬でしたか、新聞報道があって、たまたま道町村会の会合があって出札をした際に、別海町の佐野町長とお会いしました。今朝の新聞は何だ、矢臼別がまたことしも6月に実施するというのは、去年の約束と違うのではないか。そんなことで座長を務めている道の副知事、もしくは札幌防衛施設局の方で事情説明というか、抗議に行かなければならないのではないかというふうに動向を促したわけですが、その際に佐野町長からは、『いや、私は既に何日も前に施設庁に呼ばれて、防衛施設庁の方で鈴木代議士から、この5ヵ所ある演習場のうち、やはり矢臼別が一番練度の高い訓練ができる。したがって、継続して使用できないものかという申し入れがあるので、毎年受け入れてはどうだ』と、そんな話があった。さらに、9月であれば、サミットの関係で警備が不足するので、6月になったという問題と、 関連で矢臼別演習場に5億円の交付金が来ますが、それが演習規模によって違うのだ、ことしは中規模になるので5億円ではなく4億円になるのだと。もしこれを矢臼別で実施しなければ3億円だと。そんなことから、厚岸町も認めてほしいのだと、そんな話があったというふうに述べておられるのです。つまり、私が指摘したいのは、厚岸町では、新聞報道まで知らなかったと。ところが別海町では知っていると、この差は何だということなのです。なぜ4年連続なのか、なぜ6月なのか、そのことについて町民は十分な理解をしていません。それについてこういう経緯があったということの確認と、町民に対して説明が不足だったのではないかと、不足である。今までもそうだったし、その態度がいまもって変わらないということについて、町長はどのように考えられか、お伺いしたいと思います。
それから、私は、今回、矢臼別での演習の規模が大きくなったかどうか、もちろん大きくなって、全体的に大きくなっていると私は認識しているのです。そのことについて今回、そのことを論点にはしていないのです。私の論点は、そういうことではなくて、全体的に見てキャンプハンセンでやっていた演習が、本土移転になったことによって拡大されているのではないかということを論点にしているのです。もう既に24年間でやって弾数の30%をもう既に3年間でやっちゃっているという、しかも矢臼別はその60%をもうやっていると、60%に及んでいるということでありますが、全体的に見て沖縄から本土に移転するときに、町の説明として言っていたのは沖縄は大変だと、だから、分散して沖縄の負担を減らすことだというふうにおっしゃっていた。基地を縮小することだとおっしゃっていた。全体的にアメリカ軍の基地を縮小することだとおっしゃっていた。なっていないということを今回論点しているのです。その点についての明快なお答えがなかったので、私は再質問したわけですが、では、キャンプハンセンでは、演習は縮小されているのかどうかという問題です。
 それについてちょっとお話しますが、これは、我が党の釧根地区会で独自に調査した内容ですが、これは、偏った人が偏った言い方をしていると言われればそれまでなのですが、私どもが沖縄県の平和委員会の会長さんにお聞きして、キャンプハンセンの最近の状況はどうなっていますかということを調査いたしました。これは、去年の4月段階なのですが、このように述べています。155ミリ榴弾砲の訓練はなくなったが、逆に砲撃部隊は他の基地から移転してふえている。小火器、迫撃砲の訓練はかなりふえている。山火事も以前に増して多い、演習そのものが目に見えてふえている。今多い訓練は、ヘリコプターからローブで五、六人が宙づりで移動する、いわゆる宙づり訓練が行われている。ゲリラ訓練も行われている。基地を見た人から、ざんごうに竹を斜めに切った鋭利な危険なものを設置してあったと報告があった。キャンプハンセンは、建物の工事ラッシュである。晋天間の移転も絡んでいるようであると等々と言っているわけです。155ミリの演習はなくなったけれども、演習そのものは、訓練そのものは規模が拡大されている。このことは、先日NHKが報道した特集で、キャンプハンセンがどうなっているかということについて映像がありました。説明がありましたが、NHKの報道は、今沖縄平和委員会が述べていることを裏づけています。そういうことで、決して縮小になっていないのだと、本土に移転することによって、ますます精度が高まり、その規模が拡大しているという問題について町長はどのように考えておられるかということを私はお間きしているわけであります。それから、G5にかかわってなのですが、御承知なかったということですが、私はこの点についても、質問の中で申し上げましたけれども、もう一度申し上げます。米軍の軍事戦略、とりわけ海兵隊の任務内容、訓練の内容と本質を見据えて、町政に当たっていかなければ、海兵隊を引き受けた自治体の行政執行者としては極めて無責任な態度に陥らざるを得ない、私はそう思うのです。海兵隊というのは何のために存在して、何の訓練を、どういう性格の訓練をここでやっているのか、そのことを知らずにして受けいれたとしたら、行政執行者としての責任は果たせない、私は思うわけであります。そういう点でも、もっと議員である私も勉強不足の点がたくさんあります。私自身も勉強いたします。そういう点で、町のさまざまな情報収集、あるいはそういうようなことについてぜひ努力していただきたいと、こういうふうに思うわけです。
 それから、ごめんなさい、随分時間たって申し分ないのですが、1点お聞きしたいのは、防衛施設庁が中止をちゃんと言っているのかどうかということなのです。非常にここは重要なのです。私、ずっと海兵隊や米軍、あるいはアメリカの公的機関のものの考え方というのは、ちょっとやっぱり日本人と違うのだなというふうに思うところがあるのですが、きちっと言わないとだめなのです。あの人たちと言ったら変だけと、あうんの呼吸とかそういうことではないのです。きちっと言わないとだめなのです。それを言っているかどうかということなのです。そこのところ非常に重要でありまして、そのことを確認されておられるのかどうか、確認していないとしたら今後確認するつもりはおありなのかどうかということなのです。それで、ちゃんと伝えていないのではないかということで、こんなエピソードがあるのです2月に日出生台で代表があって、いろいろケリー中佐と話をしたときに、事前に録音と、それから、写真撮影がいいかどうかを施設局に聞いたのです。そうしたら、施設局の返事はだめという返事だったのです。だめというふうに米軍が言っているのだなと、海兵隊が言っているのだなということで、それは自粛をして、テープレコーダを持ち込まなかった、持ち込まなかったのですが、カメラについてはどうかということで、カメラを持っていった。写真撮影はできるかということをケリ一中佐に聞いた。そうしたら、何の問題もありませんという返事なのです。ということは、海兵隊側が日本の役所にはだめだと言っておいて、現地の人には格好つけていいと言ったのか、それとも、施設局の方でだめというふうに、勝手にと言ったら変ですけれども、考えて返事をしたのか、どちらかですよね。そういうふうに、ちゃんと伝えていないのではないかという節が幾つもあるのです。そういうことから、本当にきちっと施設庁は米軍に対して夜間訓練の中止をきちっとした形で言っているのかどうかをもう一度お間きしたいと思います。
 最後に、夜間訓練について、ケリー中佐は、使用規則に従ってやったというふうに言っています。この使用規則というのは何であるか、矢臼別演習場の使用規定も当然あると思うのですが、その資料について提出を求めたいと思います。
以上です。

〇議長(小原長俊君) 町長。

〇町長(佐野力三君)中村議員の再質問にお答えをいたします。
 矢臼別演習場で米軍の訓練が毎年行われるというのが一般的な認識ではないかと、私は認識しています。ただ、何年間に一度は休むこともあるのだなと、そういう認識だというふうに私は承知しています。ただ、何年に実施しないのか、ことしは何月に実施されるか、これは先ほど申し上げましたように、それぞれの年の日米交渉で決まるというものですから、知らせようがないのです。マスコミの方が早い。私のところに通知が来るのが同時ぐらいの話で、したがって、広報などで知らせる時間的な余裕がない。もう少し何とかならないかという話はぜひしたいと思いますけれども、今までは実はそういう状況であります。
 それから、訓練の内容について縮小したのかどうか、いろいろお話がありましたけれども、これはやはり白治体の範疇を超える話ではないのかというふうに私は思います。そこまで地方自治体が介入することはできないのではないか、また、そういう情報収集能力もありませんし、それが善か悪か何ていうこともわかりませんし、国防政策に関しては、政府の専権事項であって、それらについて詮索をすることは自治体の範疇を超えるというふうに私は考えます。
 それから、夜間訓練については、防衛施設庁は、文書で申し入れているわけでありますから、きちっと地元からはそういう要望がありますということは伝えてあるはずであります。私は、同席しているわけではありませんからわかりませんけれども、それに対する回答が練度維持にどうしても必要なので、最小限の夜間訓練もやらなければならないという回答ですから、ちゃんと言っているというふうに私は理解しております。
 それから、先般、赤旗の記事をちょっと読ませていただきましたけれども、大分事実に反します。私は、鈴木代議士と防衛施設庁で会談などをしたことはありません、最近は。去年の11月からことしの2月あるいは3月の頭にかけて、鈴木代議士とは数回会談をいたしました。しかし、防衛施設庁で会談したことは一度もありません。それから、沢田町長に話をしたのは、沢田町長からそういう話はあったことは事実ですけれども、4年連続だからけしからんということにはならないよと、それがルールなのだからという話はいたしました。防衛施設局に一緒に行ってくれなんて話もそのときはありませんでした。ただ、鈴木代議士と話をしたときに、毎年矢臼別はいいと言っているのだから、毎年受け入れたらどうだという話は鈴木代議士からあったよという話を伝えました。しかし、それはルールに反すると私は言っておいたよということを言ったのであって、この内容は、大分事実に反します。まして、施設局に呼ばれたとか、施設庁で会談したとかということは、全くそういうことはありません。沢田町長とは2月の22日だったと思いますが、北海道町村会の理事会あるいはいろんな会議があったときに、ロビーで雑談したときに出た話で、正式にこのことを議題にして論議をしたのではありません。
 それから、私のところに見解を聞かれて、厚岸町の見解が聞かれていたかどうかということについても、私は確認しておりません。したがって、私の状況だけを申し上げた次第のであります。
 それから、矢臼別演習場の使用規定というはありません。そういうものは一切ありません。それは、ただ単なる今までの慣例に基づいたものをケリー中佐が規定あるいはといふうに申し上げたのではないかと思いまして、そういうものはありません。以上です。

〇議長(小原長俊君)中村議員。

〇3番(中村忠士君) 最後に一言だけ、先ほど演習訓練の内容が拡大されているのではないかということについて、私は、それを縮小するために町はどうのこうのというふうに、それはなかなか難しい問題があるというふうに私は思っているのですが、町としてどういう認識をされているかということをお間きしたのです。そういう私はそう認識しているけれども、拡大しているのではないかという認識をしているけれども、町としてどうとらえておられるのかということをお間さしたわけですが、その点については、もしございましたらおお聞きしたいと思います。
 それから、情報の関係では、私が知り得る情報で今質問をしたので、そんなにべらぼうに大変な情報を収集しているわけではないのです。例えば、町長が大変お好きなインターネットで引き出せる情報があるのです。これは米軍では直接ではありませんが、NHKの報道内容です。米軍もインターネットを通じてホームページを開いております。ですので、何回も繰り返しになりますが、する気になればいくらでも情報収集というのはできるはずだと私は思います。そういう点で、積極的な御努力をお願い
したいと思うわけです。
 最後に、3月4日北海道新聞はこのように述べています。
 「道は、地元意向の尊重を求めて、政府への要請活動を繰り返してはいる。しかし、結果を見れば、従来のような取り組みを続けても効果は期待できないことははっきりしたのではないか。沖縄の米海兵隊の砲撃訓練は、米軍基地が収集する沖縄県の痛みを分かち合うとの名目で 1997年からは県外で実施されている。訓練は沖縄と同量、同質との政府説明とは違って、沖縄で行われていなかった夜間訓練が実施されるなど、なし崩し的に内容が拡大しているのが実態だ。ということで、さまざまな難しい問題があるだろうけれども、なぜ矢臼別が休みなく4年連続で訓練地になるのか、過去3年は9月だった矢臼別の訓練が、ことしは6月に行われる理由は何かなど、本来丁寧な地元説明が欠かせないはずである。日米の安全保障にかかわる問題だとして、決定の経緯など、詳細を明かさないやり方は、地元住民を軽んじていることにほかならない。矢臼別での米軍訓練を固定化させないため、毅然とした…」ここでは知事に対して言っているわけですが、「毅然とした知事の行動を求める。」と、こういうふうに言っているわけですが、私は、矢臼別での米車訓練を固定化させないため、毅然とした町長の態度を求めたいと、こういうふうに申し上げて最後の質問とします。

〇議長(小原長俊君) 町長。

〇町長(佐野力三君) 私が申し上げたのは、いろんな情報収集の手段もあるでしょうし、方法もあるでしょうけれども、それは、自治体の長としての範疇を超えるのではないか、仮にそれを収集したとしても、それについて拡大してけしからんとかというのは、自治体の長としての範疇を超えるのではないか、したがって、そういうことは、自治治体としてはやらないと、こういうふうに申し上げたのであります。それは、中村議員おっしゃっているように、手間暇かけていろんな情報を収集して、私どものスタッフからもNHKの教育テレビで放送された2時間番組をわざわざ録画して私に見るように私の手元に届いていますが、それを2時間テレビをびっしり見る時間は今のところしばらくないので、見る機会がありません。目先のといいますか、緊急を要する課題に忙殺されている日々の中で、そういう国防政策について突っ込んだ研究をしたり、情勢を分析したり、そこまでは手が回らないと言ってもいいし、自治体の範疇を超えるのではないかというふうに思います。
 それからね、矢臼別演習場で4回連続実弾射撃訓練が行われることは、私は固定化ではないと思います。これが5年連続あるいは6年連続ということになると、これは固定化と言われてもやむを得ないと思いますけれども、ルールからいつて固定化ということにはならない。北海道新聞の社説も私も読みましたけれども、若干偏見に満ちた報道であると言わざるを得ないというふうに思っています。以上です。

〇議長(小原長俊君) これにて、一般質問を終わります。

◎散会宣告

〇議長(小原長俊君) 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。
 本日は、これにて散会をいたします。あすは、10時より本会議を開きます。
                                 
散会 午後0時26分

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