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  第1回

  【馬場】とうとう分数ですね。

>> 4時間目:算数
>> 「分数」
>> 「教科書31ページの大きく書いた14という数字を指差しなさい。」
>> 「その下の言葉を読んでごらん。」(分数)
>> 「今日から分数のお勉強をします」

 【馬場】もうここは,「『14 分数』とノートに書きなさい。」だけで良いと
     思います。親切すぎます。子どもの活動を奪っています。
     いきなり書かせるという負荷があるから
     「速く書けるようになったね。すごいぞ」
     と誉めることができるのです。


>>「その横の絵の中にふきだしがありますね。そこを読むよ。」
>>(このテープの長さは1mと、あと少しはしたがあります。
>> はしたの長さをmをつかってあらわせないかな。)
>>「”はした”って何か分かりますか」(はじっこ)
>>「そう1mとあと少しの”あと少し”のことだよ。」

 【馬場】「はした」の確認は大切ですね。意外と知らない子がいます。

>>「では□1を指差して、そこを読むよ」
>>−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
>>  はしたの長さは、1mのテープを同じ長さに3つに分けた1つ
>>  分の長さでした。
>>  分けた1つ分の長さは何mといえばよいでしょうか。
>> −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
>>
>>(黒板に1mの3つに分けた1つ分と書く)
>>「はい、これ書いて」
>>「全員起立。もう1度問題を読むよ。」
>>「答えがわかった人は座りなさい。」
>>(最初は、「えっ」という顔をしていたが、そのまま黙っていました。
>> すると、教科書の次のページに書いてある答えを見つけた子が
>> 「わかった」と座る。その後、教科書から探し出し、2分くらい
>> たったところで)
>>「答えは何mですか」(1/3です)
>>「すごいな。どうして分かったの?」(だって教科書に書いてあるよ)
>>「どこに書いてある。」(32ページ)
>>「そうか、みんな32ページを開いて、答えを探した人は座って」
>>「大切だから書くよ」

 【馬場】ここは問題ありです。何か。
     いきなり答えを聞く,という方法もあるとは思います。
           しかし,2分間も起立している教室は異様です。
     (本当に2分間だったのですか。私は20秒でも長いと思います)
     ここは追い込む部分ではありません。初めて「分数」を習うのですから。
     前も書いたと思いますが「全員起立」は子どもを追い込む、はっとさせる,
     緊張させるような場面で出す指示です。

    
     まず□1を読みます。
    <はしたの長さは,1mのテープを同じ長さに3つに分けた1つ分の長さでした。
        分けた1つ分の長さは何mといえばよいでしょうか>
    その下にある「線分図」で
    「3つに分けた1つ分を指でなぞりなさい。お隣りと確認しなさい」
    「そこを何mと言えばよいかという問題です。次のページを見なさい」
    そしてそのページに書いてある説明を読ませます。
    <1mを同じ長さに3つに分けた1つ分の長さを,1mの三分の一といいます。
     1mの三分の一の長さを1/3mと書き,「三分の一メートル」と読みます。>
    そして教科書にある1/3(書き順が書いてある)を使って
    「三分の一って言いながら書き順通りに指でなぞり書きしなさい」
    「黒板に向かって書いてごらん」
    「次は鉛筆でなぞりなさい」
    「ノートに書いてご覧なさい」と進めます。
    ここで「全員起立。前のページの線分図の□の中に答えを書き入れなさい」
    使うとすればここです。

>>1mの3つに分けた1つ分→1/3m   と板書
>>「1/3の書き方を確かめるよ」
>>「最初に1、3、横棒 何を書くの?」(3)
>>「そうだ。次は」(横棒)
>>「そうそう。最後に」(1)
>>「じゃあ、全員で空書き」(1/3)(黒板に1mのテープを書く)
>>「これ何m?」(1m)(4つに分ける線を書く)
>>「いくつに分かれている」(4つ)(1つ分に色を塗る)
>>「色がついているのはいくつ分」(1つ分)
>>「色がついているところの長さは何m」(1/4m)(5名くらいの挙手)
>>「おー、すごいな。じゃあ。」(黒板に1mのテープを書く)
>>「これ何m?」(1m)
>>(6つに分ける線を書く)
>>「いくつに分かれている」(6つ)
>>(1つ分に色を塗る)
>>「色がついているのはいくつ分」(1つ分)
>>「色がついているところの長さは何m」(1/6m)(12名くらいの挙手)
>>「おっ、わかってきた人が増えたな。すごいよ。」
>>(黒板に1mのテープを書く)
>>「これ何m?」(1m)
>>(7つに分ける線を書く)
>>「いくつに分かれている」(7つ)
>>(1つ分に色を塗る)
>>「色がついているのはいくつ分」(1つ分)
>>「色がついているところの長さは何m」(1/7m)(20名くらいの挙手)
>>「もうこんな問題簡単かな。みんな頑張っているね。」
>>「じゅあ、教科書32ページの@を指差して。そこを読むよ。」
>>というように進めていきました。ここまでだいたい15分くらいです。
>>さらに、次の□2も終わらせてしまいました。

 【馬場】子どものノリにもよりますが,この辺の助走問題は良いと思いました。
     書かせればさらに良いです。そしてこういう時はエスカレートしちゃえば
     いいんです。「50に分けた一つ分は」「100に分けた一つ分は」なんて。
     「すごいすごい」なんて言いながら。ノリノリです。
     今回は「親切過ぎること」「全員起立を使う場面」が気になりました。



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