NPO法人エトセトラ / Qでつなごう!幸せの子育て・目次

問題16 「寝る子は育つ」は本当か。

 もうひとつのポイントがあります。それは血糖値です。

 ⑵ 血糖値の低い時に成長ホルモンがよく分泌される。

 食べてすぐ寝ると血糖値が上がった状態での睡眠になってしまい、せっかく眠っても成長ホルモンが十分に分泌されません。食事から寝るまでの間は少なくとも2~3時間が必要ということになります。このことから、1歳~5歳の夕食時刻は5時~6時くらいが適切ということになります。
 「食べてすぐ寝ない」
 昔から言われてきたこうした言葉にはちゃんと意味があるのだということに気づかされます。

【答え】

なる。そのためには規則正しい時刻(5時~6時)に夕食を済ませ、規則正しい時刻(7時~8時)に就寝すること。

出題のポイント

答え方は「なる」「ならない」の二通りですので単純です。二つのポイントを解説してあげることが重要になります。

 子育ての話からはズレますが、成長ホルモンは大人にとっても重要な働きを持っています。 成長ホルモンは子どもの身長の伸び以外にも、疲労回復、免疫効果、脂肪の燃焼、若さの維持(肌のツヤなど)といった働きをしています。成長ホルモンのこうした働きを十分に引き出すポイントは子どもと同じです。大人も規則正しい睡眠と食事を心がけることで若さと健康的な生活を保てます。
 また、妊婦の規則正しい生活がお腹の中の赤ちゃんの成長にも影響することがわかっています。お腹の中の赤ちゃんにはお母さんの生活リズムが伝わります。早寝早起きによる明暗リズムが胎児の体重増加につながることが太田英伸氏の研究で明らかになっています。[2]

[1]大熊輝雄 『睡眠障害の自己管理・改訂版』(医薬ジャーナル社)13をもとに作成
[2]太田英伸『おなかの赤ちゃんは光を感じるか』(岩波書店)92-93

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