NPO法人エトセトラ / Qでつなごう!幸せの子育て・目次

問題17 6歳になる前にやっておきたい経験とは



 さて、「就学前の基礎・基本」の4つ目が、この「切る」という行動です。

【答え】

切る

出題のポイント

「縫う」以外は身近な道具で出来ますので予想はつきやすいと思います。

 ところで、どうしてこの4つが「就学前の基礎・基本」なのでしょうか。
 ヒントとなる言葉を相良氏の著書の中から見つけました。[4]

 思い通りに創作活動を展開していくために必要な技術をしっかり自分のものにしていると、つぎつぎに挑戦し、創りだす喜びを味わっていきます。

 「折る・貼る・縫う・切る」という行為は、技術とある程度の熟練を必要とします。その分、使えるようになった時には喜びが生まれます。大きくなってからでは魅力のうすい行為かもしれませんが、3歳前後の幼児にとってはものすごい充実感を与えてくれる道具であり行為なのだと思います。その道具を使えるようになるというのは「自信」です。自分の能力を発揮できることで子どもは自信を獲得し、次の段階へと成長していきます。赤ちゃんのときには赤ちゃんにとっての精一杯の能力があり、幼児の時代には幼児の時代にちょうどいい精一杯の能力があります。その能力を引き出してくれる環境が「紙」であり、「のり」であり、「針と糸」であり、「ハサミ」であるということです。

[3]正司昌子『授乳時のケータイで子どもは壊れる』(KKベストセラーズ)166
[4]相良敦子『お母さんの「敏感期」』(ネスコ)186

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