NPO法人エトセトラ / Qでつなごう!幸せの子育て・目次

問題19

トイレ・トレーニングを始めました。おむつをやめてパンツにしましたが、遊ぶのに夢中でパンツを何度も汚してしまいます。この時、お母さんは子どもにどんな言葉をかけたらよいでしょう。

 ヒント 次の三つから選んでください。

      @「何回汚したら気がすむの!」

      A「今度パンツを汚したら、怖い鬼が来るよ!」

      B「おしっこはトイレでするんだよ。次はできるようになろうね!」

 出来ないことを子どもに教える時、一回で出来るようになることが当然ではありません。
 @は、子どもが出来ないことに腹を立てて感情的になってしまったパターンです。こんな風に叱っても出来るようにはなりません。叱られることを怖がるようになるので、叱られることを避けようとする気持ちが強くなります。これはパンツを汚さないようにしようとする気持ちとイコールではありません。「叱られるのが嫌なら失敗するな」というのが叱る側の論理ですが、まだうまく出来ないのですから、この論理は成り立っていません。出来るのだったら叱られたくないのですぐに汚さないようになるはずです。それが出来ないから繰り返すのです。ですから、叱られることを避けようとする気持ちだけが強化されます。失敗を隠すような子に育ってしまいます。また、人の失敗にはこのように叱るのだということを学習してしまいます。いいことは何もありません。

 Aは、@よりもマシですが、出来ないことが前提となっているので恐怖感が植えつけられるだけです。気を付ければ出来ること(歯磨きを嫌がらないなど)、やってはいけないこと(火遊びなど)に対しては効果が期待できるかもしれませんが、出来ないことに対しては有効ではありません。選択肢の中で最も出来るようになる可能性が高いのはBです。さっとママに体験を語ってもらいましょう。

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