NPO法人エトセトラ / Qでつなごう!幸せの子育て・目次

【コラム】さっとママの体験N

子育て第一段階修了の瞬間

 息子は四歳から幼稚園に入りました。お友達が増え、仲良しのお友達もでき、近所のお兄ちゃん達とも遊ぶようになりました。それまで家庭と託児所の中で親や先生に見守られながら育ってきた息子が一歩飛び出し、お友達からいいこともワルイこともたくさん学んでくるようになった姿に成長を感じています。
 たとえば、ブランコの漕ぎ方。これまで私がいくら教えてもなかなか上手に漕げなかったのですが、ある日、突然「ぼく、ブランコこげるようになった!」と、実演してみせてくれました。「お母さん、ブランコはね、脚を開いたり閉じたりするとできるんだよ。“パー”“グー”“パー”“グー”ってすると、こげるの」。なるほど、息子が脚を開いたり閉じたりを繰り返すと、ブランコが前後に動き出しました。その教え方が子どもらしくて絶妙だなと思い「誰が教えてくれたの?」と聞くと「太郎くん!」とお友達の名前が出てきました。
 たとえば、トイレでの小便の仕方。今まではズボンもパンツも全部下におろしておしり丸出しで小便させていましたが、ある日から突然、ズボンもパンツも全部降ろさずに前だけ出してするようになりました。父親も私も教えたことがなかったので「幼稚園で誰かがやっていたの?」と聞くと「次郎君!」と教えてくれました。  それだけではありません。一緒に散歩や公園で遊んでいると「お母さん、これ、シロツメクサって言うんだよ」「この白いのは、カラスのうんこだよー」「これ(小さい砂に混じった小さなガラス)はすずめの涙って言うんだよ。キラキラしてきれいでしょう。お母さんにあげる!」と、いろんなことを教えてくれるようになりました。どれもお友達から教わったそうです。
 いいことだけではありません。この頃の息子は「そんなの、聞いてネエヨ」「そんなの、できネエヨ」など、ナマイキな口のきき方をするようになりました。内心、おかしくて吹き出しそうになることもありますが、そういう場合はその都度、「聞いてナイヨ、でしょ!」「できナイヨ、でしょ!」と一蹴するようにしています。  こうして息子がいろんな面で成長できるのも、一緒に育ってくれるお友達のおかげだと思っています。子どもは子どもの世界から学ぶことがたくさんあります。これからも、あたたかく見守りたいと思います。

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