NPO法人エトセトラ / Qでつなごう!幸せの子育て・目次

問題18

朝、保育園に送っていくのに子どもが「自分でジャンバーを着る!」「自分で車のドアを開ける!」「自分でシートベルトをする!」と主張して譲りません。出勤時刻は迫ってきています。どうしたらよいでしょう。

出題のポイント

この問題はさっとママの実体験をもとにして作ったものです。「どうしたらよいか」に正解はありませんが、正しい方向はあります。その方向に少しでもかすっていたら「正解」ということにして下さい。

 では、さっとママに体験を話してもらいましょう。

 息子が2歳になってから「自分でやりたい」「自分がやりたい」ということが増えてきました。例えば、朝の出勤時間。時刻も差し迫っているので一刻も早く息子を車に乗せて託児所に向かいたいのに、息子は自分一人で車のドアを開け、自分一人の力で座席に座り、自分一人でシートベルトをしたいと言います。けれど、腕の力も指の力もない息子がやると非常に時間がかかります。どうしたらいいのか本当に困りました。

 場面が目に浮かびます。普通なら「ほら早くしなさい!」と強引に親がやってあげてしまう場面だと思います。朝の一分一秒は闘いです。力持ちのお母さんなら子どもを抱きかかえて車に押し込んでしまうところではないでしょうか。しかし、この本でわざわざ問題として取り上げているということは「待ってあげることが大切だ」というのが正解なのではないかという予想も立ちそうですね。

 はい。正に戦闘状態でした。「これじゃあ、遅刻してしまう!」と焦りました。でも、私が途中でちょっとでも手伝ってしまうものなら、息子は大泣きするのです。大泣きして手が付けられない状態になるので、それじゃあ自分でやらせてあげようと思ってやらせるわけです。そうしますと、泣きながらも最初から戻って、すべてをやり直すのです。最初に戻って全部を自分でやらなければ納得しないのです。

 さっとママも最初は手を出そうと思ったわけですね。ところが大泣きして、最初から自分でやらなければ納得しない。これは何か理由がありそうですね。

 はい。親は「イライラ」「ハラハラ」なのですけれども、じっと我慢して子ども自身にやらせてみたら、子どもの精神状態が安定したところで託児所に行けるので都合がよいことに気づきました。大泣きのまま無理やり連れて行っても、今度は託児所に入るまでに時間がかかってしまい、親も子どもも嫌な思いをしてしまうのです。結果的には自分でやらせた方が、時間がかからないし、ストレスも少なくて済むことに気づいたのです。

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