NPO法人エトセトラ / Qでつなごう!幸せの子育て・目次

問題43 親と一緒に寝ている子の割合は何%?

 しかし、日本でもスポック博士の育児書が大流行した時期があり、このような突き放しの子育てが母子手帳にまで記載されました。

 右側は昭和38年の母子手帳、左側は平成4年の母子手帳です。昭和38年の母子手帳には「そいねのくせは、母子ともに安眠できませんからやめましょう。ひとりでねるくせをつけると、目がさめても一人でよく遊んでいるようになります」と書かれています。ところが平成4年の母子手帳にはこのような記述は書かれていません。「抱きぐせがつくなどの心配はいりません」「こわがったり、不安そうにしている時は、よくなだめて安心させてあげましょう」など、むしろ逆のことが書かれています。

【答え】

③ 82%

出題のポイント

「添い寝」は日本独特の子育て文化であるということをおさえておいてください。

 ただし、赤ちゃんが小さい時の添い寝には窒息の危険がともないなす。添い寝が原因で赤ちゃんが窒息死する事故も起きています。そのピークは生後1ヶ月~2ヶ月です。この頃はベビーベッドなどを活用して親子別々に寝るのがよいと思います。赤ちゃんが接近や接触を求め始めるのは3ヵ月を過ぎた頃ですから、親子の愛着形成を考えた上でも生後1ヶ月~2ヶ月は別々に寝て問題ないと思います。1歳を過ぎると事故のリスクは激減します。1歳になる前の添い寝は寝かしつけるまでにするなどの工夫が必要です。

[26]ベンジャミン・スポック『スポック博士の育児書』(暮らしの手帳社)237‐238, 285
[27]柏木惠子『親と子の愛情と戦略』(講談社現代新書)64

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