NPO法人エトセトラ / Qでつなごう!幸せの子育て・目次

問題46 学校の先生方はどんなタイプの子に困っている?

 このアンケートは『TOSS特別支援教育』(東京教育技術研究所)という雑誌の創刊号に載ったものです(実際のアンケートでは「困っている子供のタイプを教えてください」という質問です)。[40]
 アンケート結果では35.7%で「強くこだわること」が第1位でした。先程の裏事情もそうですが、教師は「強くこだわることがいけないことだ」とは考えません。そのことを受け入れた上で「どうしたらいいのか」ということを考えます。つまり、アンケートでこのことが第1位だったということは、このことが、「『どうしたらいいのか』の方策を見つけられずに困っている第1位」ということなのです。そう考えてこのアンケート結果を見ると、保護者と学校との連携の質がグッと上がってくると思います。

 さて、子どもの強いこだわりにはどう対応したらよいのでしょうか。この雑誌に紹介されている基本方針を紹介させていただきます。

 × こだわりをやめさせようとする。
 × 「〜しなさい」と教師のやり方を通す。
 ○ こだわりを受け入れる。
 ○ ユーモアのある声かけや対応をする。
 × 「叱る」「怒鳴る」で指示に従わせようとする。

 これを見ても禁止することや叱るといった直接的な指導では対応できないことがわかります。教師が困っているのは「子ども」ではなく「その方策が見つからないこと」です。
 そして、一番困っているのは子ども自身だということが連携の第一歩です。



[40]『TOSS特別支援教育』(東京教育技術研究所)創刊号 32

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