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第1回

 馬場です。

>【青坂】向山型算数は、簡単そうですが、実に難しいです。
>菅野君のそんな報告です。
>馬場君、コメント頼むね。


>> 1時間目 算数
>> 教科書7ページ。○3の問題から。
>>
>> 「下の(1),(2)は、かけ算の表のいち
>> ぶです。おはじきでかくれた数を言
>> いましょう。」
>> 点で区切りながら読むんだ。
>> 「かけ算の表を思い出してみます。」

【馬場】菅野先生,いつも報告ありがたく思います。
    私も常に修業させてもらっています。
    「かけ算の表を思い出してみます。」この言葉が出た瞬間にもう駄目ですね。
    「5ページのかけ算の表を見なさい」 なら分かります。
    しかし,あっさり行って良いのではないでしょうか。
    ここからの助走(?)はすべていりません。


>>  1,2,3の段を正順でみんなで唱えさ
>> せる。同時に答えをめくっていく。
>> 「ちょっと難しくするよ。」
>>  6の段をみんなで正順で唱えさせる。
>>  8,9の段は逆順でどんどん唱えさせる。答えもめくっていく。
>>  逆順は声がとたんに落ちる。かけ算九九の習得は十分と言えないことが、
>> 改めて分かる。まだまだフラッシュカードは続けなくては。
>>
>> 「7の段のところを見ます。」
>>  7×7のマスを指して問う。
>> 「答えはいくつですか。○○君。」 「49です。」
>>  マスをめくる。「そうですね。このとなり(右隣)の答えの数は、49よりいくつ
>>大きいはずですか。」  「7です。」
>> 「そうだね。答えは?」 「56!!!」
>> 「はい。そうです。」
>>  マスをめくる。
>> 「では、49の逆のとなり。こちらの答えの数は、49よりいくつ小さいはずです
>> か。」 「7です。」
>> 「そうだね。答えは?」 「42です。」
>> 「どれどれ・・・(めくる)そうだな!!!」

【馬場】ここまでいらないということです。

>> 「はい、では最初の問題に戻ろう。」
>> 「ノートに○3、(1)(2)とこう書いて、かくれている数をすばり書いてきなさい。」
>> 書いてきた子からどんどん○を付ける。2つとも正解だった子は、横にていねいに
>>花丸を書いているように指示。
>> 間違えている子には×をつけて、やり直すように言う。
>> 「先生、何もこんなに×をはっきり付 けなくてもぉ・・・。」
>> 「先生は×をはっきり付けるのです。」
>> 歯が立たない子(2名。学力的にはかなり厳しい。内1名が特に厳しい)には、
>>黒板を参考に写すように言う。写すのも勉強だよ、と強調する。

【馬場】確かに写すのもお勉強です。
    よりお勉強にするにはその写すものの中に
    答えを出すための「基本形」があるべきです。
    ただ答えを写すだけよりも数段良いです。
    

    「(1)の九九表のおはじきに指を置きなさい」
    「おはじきのある列を横向きに指でなぞりなさい」
     お隣りと確認。」
    「その列をノートに書きぬきます。おはじきのところは
     □にしなさい。」

     24 30 □ 42

    とします。 

    「24と30の間,いくつ増えていますか」
    
    24 30 □ 42
     |  |
     - 6  -
   このようにノートに書かせる。
   「これは何の段ですか」
   「□の中をさっきと同じように書いて求めなさい」
   早くできた子は黒板へ。


   このようであれば「やり方」も写すことになります。
   そうすれば次の(2)にも使えるのです。
   遅い子には先生が薄く答えを書いてあげたって良
   いじゃないですか。
   焦ってはいけません。
   もし本当に子どもの力になり,子どもも嫌がっていないの
   であればプリントだって良いのです。
   しかし,先生自身も納得いかず,子どももだれているのな
   ら,そんなのやめて忠実に向山型の追試をするべきです。
   方法だけでなくその思想もです。
   『計算スキル』を見れば教科書の大事なポイントが分かります。
   『計算スキル』で行きましょう!!!



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