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第2回

>【青坂】例によって算数の場合は、馬場君コメントお願いします。
 【馬場】私こそよろしくお願いします。

>>  昨日にこりて、基本に忠実に行くことにしました。今日はだいぶ手答えが感じられ
>> ました。よろしくお願い致します。
>>
>> 2時間目 算数
>> 「教科書8ページ。□2を指差しなさい。」  ぱっと指せた子をとにかく誉める。
>> 「先生が読みます。その後、みんなで声を出して読みなさい。」
>> 「□2。10×10の答えのもとめ方を考えましょう。」
>> (10×10の答えのもとめ方を考えましょう)
>> 「おしい。ちょっずれている人が居た。もう1度。さんはい。」
>>  ぴったりそろうまで何度か繰り返す。この子たちには、これが特に効果的である
>> ことが分かってきた。
>>むきになって頑張って読む子どもたち。
>> 「すごいぞ!!!ぴったりだ。さすがだなぁ。」にかっと笑う子どもたち。

【馬場】学力的に厳しい子どもがいる場合,このように何度も読ませることはとても大
    事なことです。くどくさえならなければ。子どもを乗せるのが上手ですね。


>> 「☆1。9×10の答えはいくつですか。」  (9×10の答えはいくつですか)
>> 「その下の式をそっくりそのままノートに写しなさい。」
>> 「もちろん、四角は定規を使いますよ。」

【馬場】その通りです。そっくりそのままです。

>> 「ノートの□の中に入る数字を書きなさい。」 ほとんど待たない。
>> 「何が入りますか。○○君。」(9です) (いいです!!!)
>> 「そうだなぁ。」 板書にも書き入れる。

【馬場】ここも良いです。テンポも良いです。既習事項はさくさく行きます。
    しかし,ここからは違和感を感じました。

>> 「みんなで、いつものように声を出して読みます。」
>> 「9×10の答えは」  (9×10の答えは)
>> 「9×9の答えより」 (9×9の答えより)
>> 「9大きいから」 (9大きいから)
>> 「9×10=9×9+9」 (9×10=9×9+9)
>>「いいぞぉ。今度は続けて言いますよ。」
>> 「9×10の答えは、9×9の答えより、9大きいから」
>> (9×10の答えは、9×9の答えより、9大きいから) 
>> 合わないので数回、言い直しをさせる。 ぴったり合うまでだよと言うと、集中力が
>> 増して来る。
>> 「9×10=9×9+9」(9×10=9×9+9)
>>「今度は一気に読みます。」
>>「9×10の答えは、9×9の答えより、9大きいから9×10=9×9+9」
>> これも何度かそろうまで繰り返した。

【馬場】答え方をきちっと言わせるのは大事なことですが,ここはこんなにしつこく
    いらないと思います。もっと大切なことがあるからです。
     それはこの☆の問題達はこの次の練習@のためにあるということです。
     つまり☆1および☆2,☆3に書かれている式は基本形なのです。
     「このようにやって問題を解け」と言っているのです。
     ☆の問題は「9×10の答えはいくつですか」と答えを聞いています。
     答えを出さなくてはいけません。それなのに菅野先生の指導では,答えま
    で行かず,基本形の部分を読ませるだけで終わっています。
     「答えを出す」となると教科書に欠けていることがあります。
     それは「最後の答えのところまで記述されていないということです。
     9×10=9×9+9で教科書は終わっています。
     ここで登場が「補助計算」です。
 9×10=9×9+9
      =81  +9  
      =90
    ここまでノートに書かせます。この部分こそが大切なのです。
    こうする事によって練習@にある「7×10」に対し
    「さっきのやり方と同じようにやりなさい」と言えるのです。
 7×10=7×9+7
      =63  +7
      =70
   のように。
    この後の授業展開もここまで書いてきたことが不足していることになります。
    そしてもう一つの疑問は練習@をなぜやらなかったのかということです。


    この報告にある教科書の場面は典型的な
   「例題」→「☆問題にある基本形を写す」→「基本形を使って練習を解く」
   「黒板に書かせる」→「答え合わせ」というものです。そしてスキル。
    ちょっともったいない展開に思いました。


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