NPO法人エトセトラ / Qでつなごう!幸せの子育て・目次

問題7 赤ちゃんが喜ぶあそびを三つ言えますか?

【答え】

ガラガラ、積木、ボールなどのおもちゃ いないいないばあ、たかいたかい、あがりめさがりめなどのあそび

出題のポイント

おもちゃの名前だけでもかまいません。いろいろ考えられます。

 ところで、正しい「たかいたかい」のやり方を知っていますか? さいたま市教育相談センター所長の金子保氏の著書『2歳で言葉が出ない子・増えない子「様子を見る」のは危険です』(メタモル出版)の中に「たかいたかい」をするときの注意点が5つ出ています。[13]

 @乳児にはやらないこと(1歳半以上とし、揺さぶったりしない)。
 A10pぐらい持ち上げる程度にする。
 B一気に持ち上げないこと。
 C横や前後に振ったりしない。
 Dやさしく実施する。

 @の「乳児にはやらないこと」というので気づいた方もいらっしゃると思います。そうです。「揺さぶり症候群」になる危険性があるからですね。赤ちゃんをあやすためだからと言って、頭を揺らす運動は危険なのだということを理解することができます。
 Aの「10pぐらい」というのは「なんだ、ずいぶん低いな」と感じるかもしれませんが、本の中では20p、30pと徐々に高くすることを提唱しています。最終的には「大人と顔が1致する程度」がよいようです。

 「たかいたかい」をするにもこうした注意点があるなんて驚きですが、これまでに幾世代にもわたって伝えられてきた子育ての知恵が受け継がれていることは間違いありません。そして、その経験が現代になって、脳科学なのどの知見と1致するようになり、今、私たちは確かな情報を手にすることができるようになりました。現代は、伝統と科学の成果を受け継ぐことができるようになった素晴らしい時代です。子どもたちのために正しい情報を選択し、実感し、次の世代に伝えていくことが私たちの役目です。赤ちゃんのあやし方は、赤ちゃんのためでもあり、伝統的な日本の文化の継承でもあると考えられます。

[12]澤口俊之『幼児教育と脳』(文藝春秋)73,75ページのグラフをもとに作成
[13]金子保氏『2歳で言葉が出ない子・増えない子「様子を見る」のは危険です』(メタモル出版)124‐125

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