NPO法人エトセトラ / Qでつなごう!幸せの子育て・目次 | |||||||
問題39 「やすらぎのホルモン」と呼ばれる物質はどれ? |
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ノルアドレナリンは「緊張」「注意」に関与する脳内ホルモン(神経伝達物質)です。 緊張状態で分泌されます。長く過剰に分泌するとストレスになるので、ここぞという時にだけうまく働くのが理想です。平山氏はノルアドレナリンを分泌させる5つの方法「ノルアドレナリン5(ファイブ)」を次のように提唱しています。[17] |
@時間を制限する…「あと3分で片付けるのよ」などの目標設定 |
こうした行動が適度な緊張感を生み出します。ですから、子どもに注意するときや叱るときなどにこのノルアドレナリン5が有効です。ただし、これ以上の過度な緊張はストレスを与えることになり効果はありません。特に、怒鳴ったり、叩いたりするのは最悪です。まったく効果がないどころか、脳に傷をつけることになり、脳の成長を阻害します。また、子どもによってはノルアドレナリン5の@〜Dであってもストレスを感じる場合もあります。その子に応じた適度な対応が求められます。 |
【答え】 |
B セロトニン |
出題のポイント |
3種類のホルモン(神経伝達物質)のことは知らない方が多いかもしれません。「名前くらいは聞いたことがある」という場合もあるでしょう。「なんとなく」でも構いませんので選んでもらいましょう。 |
お酒を飲むと楽しくなるのはアルコールがドーパミンの分泌を促すからです。薬によって伝達物質の量をコントロールする場合もあります。コンサータという薬はドーパミンやノルアドレナリンの再取り込みをブロックする働きがあります。取り込み口がブロックされるのでシナプスでのドーパミンやノルアドレナリンの濃度が薄くならずに持続するわけです。これと同じように、シナプスでのセロトニンの再取り込みをブロックするのが抗うつなどの向精神薬です。いずれも薬を使って神経伝達物質が不足しないようにするわけですが、薬以外の方法で分泌を促すのがここに紹介した「ドーパミン5」「セロトニン5」「ノルアドレナリン5」です。関わり方や子育ての仕方次第で、「元気」「やる気」「記憶」「安心」「癒し」「やすらぎ」「緊張」「注意」などの働きを調節することができるというわけです。 |
[15]平山諭『満足脳を作るスキルブック』(星雲社)32‐34,30 |
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