NPO法人エトセトラ / Qでつなごう!幸せの子育て・目次

問題8 日本で胎教が始まったのは、いつごろからでしょうか。

 どうでしょう。効果があるかどうかは別として、ここに書かれているのはまさに「胎教」そのものです。江戸時代にはこのような胎教に関する本がたくさん出回っていたと言います。昔から日本人は年齢を「数え年」で表してきました。生まれた瞬間が「1歳」という数え方です。江戸時代の人々が胎教を大切にしてきたのは、お腹の中にいるときから子育てを始めるという考え方と結びついているのではないでしょうか。

【答え】

@江戸時代

出題のポイント

三択です。悩んでも仕方がないのであっさり進めてよいと思います。

 もう1冊紹介しましょう。これも江戸時代後期の書物(無料で配布されていた産育書)で『妊娠心得記』というものです。小泉吉永氏の著書『「江戸の子育て」読本』によりますと、奥さんが妊娠したならば、その夫も「四書」などの本を読んで勉強するなどすべきだと、夫の在り方まで書かれていたそうです。[15]
 ところで、胎児への影響を考えたときに、現在では心の在り方だけではなく、化学物質の影響など様々な環境が妊婦である母親やその夫である父親に不安を抱かせます。諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授は著書『キレない子どもの育て方』の中で次のように警鐘を鳴らしています。

 「人間はこの40〜50年間に、80万種類を超える化学物質を生み出し、使ってきました。環境ホルモンという言葉が生まれ、その影響が心配されたのは10年ほど前のことでしたが、化学物質の中には、思いもよらぬ影響を生物に与えうるものがたくさんあります。」[16]

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