NPO法人エトセトラ / Qでつなごう!幸せの子育て・目次

問題8 日本で胎教が始まったのは、いつごろからでしょうか。

 確かに不安です。実際にどんなものが影響するのかを科学的に検証した結果がありますので、胎児や乳児に関するものをいくつかを取り上げてみます。[17]

@妊婦の間接喫煙は死産や子どもの奇形を多くする(Secondhand Smoke and Adverse Fetal Outcomes in Nonsmoking Pregnant Women:Meta-analysis. Leonrdi-Bee J,et al:Pediatrics 127:734-741,2011)
A妊娠後期の母親の不安やうつは、子どもの四ヵ月時での否定的な行動を増やす(Prenatal Maternal Anxiety and Depression Predict Negative Behavioral Reactivity in Infancy. Davis EP,et al:Infancy 6:319-331,2004)
B胎児の脳発達に悪影響をおよぼす女性の痩身願望(本文掲載)
C喫煙後の授乳は、乳児の睡眠時間を短くする(Breastfeeding Smoking:Short-term Effects on Infant Feeding and Sleep. Mannella JA,et al:Pediatrics 120:497-502,2007)

 これらは統計的に検証されたものです。また、検証されていないものでも心配される要因はたくさんあります。例えば、食品添加物の影響、シャンプーや髪染めの影響、カフェインの影響、アルコールの影響などです。妊娠中の精神不安や薬物が男性胎児の精巣に影響して性同一性障害を生む要因になるという指摘まであります。[18]
 何がどう影響するのかは私たち自身が勉強しなければわかりません。私の家には子育てに関係する本が600冊くらいありますが、それらを読んで感じることは「自然なのが一番」ということです。昔から言われて来た当たり前の生活をすることが母体と赤ちゃんにとって大切だということです。たとえば、先のBで取り上げた「痩身願望」は無理をして痩せるわけですから不自然な生活です。榊原洋一氏は女子高校生の痩身願望調査を取り上げて、その結果が将来の妊娠・出産に影響する可能性があると指摘しています。不自然な生活は自分の健康のみならず将来の妊娠・出産にも影響するというわけです。

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