NPO法人エトセトラ / Qでつなごう!幸せの子育て・目次

問題11

「人見知り」をする赤ちゃんは、わざとお母さんではない 人の顔を見て泣きます。なぜでしょう。

 俗に「7ヵ月不安」と呼ばれるのが人見知りです。お母さん以外の人の顔を見ると泣き出し、他人に抱っこされるのを拒みます。主に7ヵ月前後に起る変化です。[31]
  この「人見知り」は、愛着形成の成功を意味しています。安心できる特定の人との結びつきができることを愛着形成と呼びました。お母さん以外の人の顔を見ると泣き出すのは、お母さんとの愛着形成が完成した証拠です。お赤飯を炊いてお祝いしてもいいくらいに大事な変化です。
 さて、人見知りですから、赤ちゃんはお母さん以外の人を見ると泣き出します。親戚の人やおじいちゃん、おばあちゃんであっても、赤ちゃんにとっての「特別な人」以外の場合は泣き出します。時には、お父さんであっても、しばらく離れていたりして赤ちゃんとの特別な関係が結ばれていない場合には泣かれてしまいます。赤ちゃんに泣かれるのは残念なものですが、成長の印なので仕方ありません。「特別な人」が出来たことはおめでたいことです。
 ところで、赤ちゃんが泣く時に不思議な行動が見られます。人見知りをする赤ちゃんはお母さんの胸に顔をつけて「よその人」の顔を見ないようにしたりします。でも、すぐにまた胸から顔を離し、「よその人」の顔を見ます。「よその人」はお母さんではない人ですから赤ちゃんはまた泣き出します。どうして赤ちゃんはわざわざ自分から「よその人」の顔を見ようとするのでしょうか。

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