NPO法人エトセトラ / Qでつなごう!幸せの子育て・目次

問題1 赤ちゃんの夜泣きの理由はズバリ何?

ヒント2 夜の光にも関係があります。

 京都工芸大学准教授の小山恵美氏が照明器具の発達がどのように睡眠に影響するかを研究されています。
 小山氏の論文を私なりにまとめてみました。これを見ると、日本人は千年前の平安時代から自然のリズムに近い生活を続けていたことがわかります。
 照明器具が生活を変えたのは明治に入ってからです。
まず、白熱電球の時代が数十年間ありました。白熱電球は主に赤色の光を発する熱放射型の照明器具です。

 昭和25年頃からは白っぽい光を出す蛍光灯が普及し始めました。
 明るさは白熱電球の100倍、行燈の1000倍です。
 蛍光灯の登場によって人々は夜でも日中と同じように家の中で様々な活動が出来るようになりました。
 そして現在はLED照明が主流です。
 照明器具の変化にともなって就寝時刻や起床時刻も変化してきます。
 自然のリズムに近い生活を何百年、何千年と続けて来た日本人が、ここ数十年間で生活のリズムを大きく変化させています。また、1970年代からはテレビ画面からの光、1990年代からはパソコン画面からの光、2000年代からは大型液晶テレビ画面からの光を直接目で受け止めるようになりました。
 こうした光の照射によって日本人の就寝時刻は1時間、2時間と遅くなり、合わせて起床時刻も1時間、2時間と遅くなり、1990年代以降は、もうこれ以上遅く起きることが難しいために睡眠時間そのものを削るしかない生活が始まっています。[3]

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